金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

APRIL

25

新聞購読のお申込み

ユケン工業
被膜前にディンプル加工

樹脂型の離型性向上

ユケン工業 ユケン工業(愛知県安城市、0566・73・2131)は、人気の樹脂成形型用被膜「Yコート BL」を施す前に金型への特殊ディンプル加工(深さ=2~3㎛)を行うことで離型性を大幅に向上する「Yコート BLプラス」の受託加工を本格開始した。

 「Yコート BL」は、耐摩耗性・耐腐食性・離型性に優れ、ハイサイクル化・金型の長寿命化・メンテナンス工数の低減などにより、生産性向上を実現できると好評を得ている。

 今回「さらに離型性を高めたい」というユーザーの要望に応え、コーティング前に独自の下地処理を施し、金型素地を超微細な凹凸形状にした上で「BL」をコーティングする「Yコート BLプラス」を開発した。

 長期間優れた離型性を発揮するので「冷却時間25秒を20秒に短縮(20%減)でき、サイクルタイムの向上につながった」「エジェクタピンによる変形を抑えることができた」「成形品離型時の擦り傷がなくなった」などの声が既に寄せられている。

 樹脂材料は、PP・POM・PBT・ABS・PAなど各種材料に適用でき、金型鋼種もNACなど鉄系(高温焼戻し材)やSUS系など500℃までの処理温度に対応できる幅広い型材に適用可能。

 処理可能な寸法は、400×400×50(厚み)㎜まで、重量は50㎏まで。

 同社は、4月5日~7日、東京ビッグサイトで開催される第6回高機能プラスチック展(ブース:東6ホール 27-13)に出展し、「Yコート BLプラス」をはじめプレス型用・鍛造型用など人気のPVDコーティングをサンプルを交えて紹介する。

金型新聞 平成29年(2017年)3月10日号

関連記事

がんばれ!日本の金型産業特集 <br>中辻金型工業 戸屋 加代 総括部長

がんばれ!日本の金型産業特集
中辻金型工業 戸屋 加代 総括部長

頂いた依頼は断らない 試作品で金型技術を披露 「お客様が作りたいということを実現するのが仕事」と同社の戸屋総括部長は言う。1974年創業した当時はプレス金型製造していた。そこから時代の流れに合わせ、プレス金型から板金プレ…

【この人に聞く】ニチダイ・伊藤直紀社長「技術営業の強化に力 」

今年4月、冷間鍛造金型メーカーのニチダイは伊藤直紀氏が新社長に就任し、新たな体制で臨む。昨年、米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの影響で金型受注が低迷したが、足元の景気は回復傾向にあり、事業の成長に向けて動き始めた。そこで…

シンクビジョン<br>管理システムの新バージョン

シンクビジョン
管理システムの新バージョン

 シンクビジョン(静岡県浜松市、053・437・5691)はこのほど、生産管理システム「cycleon(サイクロン)」の新バージョンを発売した。見やすい画面配置や操作性の強化など、現場の作業者の使いやすさを追求した。  …

金型業界の経営トップアンケート 事業戦略に関する調査

新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類」へと移行し、社会・経済活動が活発化しつつある中、資源高、電気料金の値上げなどによって、製造業は依然として厳しい状況下にある。中でも金型業界は、取引条件の課題や価格競争など…

鋳造に独自の新工法
マツダ

特集 次世代車で変わる駆動部品の金型鋳造に独自の新工法  次世代自動車の技術は電動化に限らない。注目されるのがエンジンの進化だ。燃費性能を追求する新型エンジン「スカイアクティブ」。多くの自動車メーカーが電動化に力を入れる…

関連サイト