「安かろう悪かろう」を覆す「Autodesk® Fusion®」の実力 応用技術(株)がウェビナーイベント『Fusion DAY』を開催<AD>
応用技術株式会社(大阪市北区、06・6373・0440)は7月8日、ウェビナーイベント「Fusion DAY」を開催した。
応用技術はオートデスク代理店の最上位資格である「プラチナパートナー」として、ものづくり支援事業「toDIM」を展開し、オートデスクの3DCAD/CAMソフト「Autodesk Fusion」の販売から導入支援、教育、運用定着までを一貫して手掛けている。
人手不足や技能継承、短納期対応など製造業を取り巻く課題が深刻化する中、CAD/CAMには設計や加工プログラムを作成するツールとしてだけでなく、生産性向上や自動化を支える役割が求められている。今回のイベントでは、オートデスクやユーザー企業が登壇し、Fusionの高いコストパフォーマンスや豊富な機能に加え、導入後の教育や運用定着まで見据えた実践的なノウハウが披露された。

製造業のプラットフォームへ進化を遂げるFusion
第1部では、オートデスクからはFusionセールスAPAC地域統括部長を務める藤村祐爾氏とFusionテクニカルセールスチームの緒方輝聡氏が「Fusionはここまで進化した―製造業プラットフォームへの道」と題して講演し、Fusionの最新機能や今後の開発構想を紹介した。

Fusionは3DCAD、CAM、CAE、PCBを統合したクラウドネイティブのソフトウェアで、設計から解析、加工までを単一のデータで管理できる。従来はCADとCAMを別々のソフトで運用するケースが多く、設計変更のたびにデータ変換や修正作業が必要だったが、Fusionでは設計変更が加工プログラムへ即座に反映されるため、データ変換の手間や情報伝達ロスの削減が可能となる。

クラウド上で設計データを一元管理できるため、設計者と加工担当者が常に最新データを共有できる。約2カ月ごとに機能アップデートが行われるほか、他社製CADデータにも対応するなど、継続的な機能強化が行われる。
年間約10万円という低価格な利用料ながら、3軸・5軸加工や旋盤加工まで標準でサポートする点も大きな強みだ。従来は加工内容ごとに高額なオプションライセンスが必要となるケースも少なくなかったが、Fusionでは幅広い加工機能を一つのライセンスで利用できる。藤村氏はこれを踏まえて「『高機能CAMは高価』という従来の常識を覆すソフトウェアだ」と強調した。
多彩な標準機能の一つとして紹介したのが「負荷制御加工(アダプティブ加工)」。切削中の工具負荷を一定に保つことで急激な負荷変動を抑制し、工具寿命を最大8倍、加工時間を30~70%短縮した事例を紹介した。難削材をはじめとする切削負荷が大きい加工でも、工具摩耗やびびりを抑えながら高送り加工を実現でき、加工品質と生産性を両立できる。

さらに近年はAI(人工知能)機能の実装にも力を入れる。対話形式のAIアシスタントや穴認識、加工条件の自動提案などを順次追加し、加工プログラム作成を支援するほか、設計から製造、品質保証までをデータでつなぐ製造プラットフォームへの進化を目指す構想が明かされた。
1人につき1つのライセンスが現場教育を変えた ユーザー企業の生の声
続いて行われたパネルディスカッションにはFusionユーザーとして、NCデータ作成や試作加工を手掛けるモノミラ(広島県府中市)、旋盤チャックメーカーの北川鉄工所(広島県府中市)、鍛鋼品・熱交換器メーカーの瀬尾高圧工業(大阪市西区)の3社が登場し、Fusion導入の経緯や活用効果について語った。

3社に共通していた導入の決め手は、「価格」だった。
Fusion導入以前は、いずれも高価格帯のCAD/CAMを使用しており、「ベンツを買うかCAD/CAMを買うかと言われるほど高価だった」と振り返る。年額10万円ほどのFusionを初めて知った当時は、「この価格で本当に実務に耐えられるのか」と半信半疑だったが、実際に導入すると、その印象は大きく変わったという。
モノミラの山路大介社長は、加工性能の高さを評価する。特に第1部でも紹介された「負荷制御加工(アダプティブ加工)」について、「工具負荷を抑えながら効率的な切削パスを作成できる」と説明。実際の金型加工では、加工時間を従来の約半分まで短縮できた事例を紹介した。
そして各社が口をそろえて評価したのが、Fusionがもたらした教育面での効果だった。
従来の高価格なCAMではライセンス数が限られ、複数人で共有して運用するので、いわゆるCAM待ちが常態化していた。そのため若手がソフトに触れられる時間は限られ、習熟も時間を要していた。
しかしFusionは比較的導入しやすい価格であることから、1人につき1つのライセンス運用が可能となり、若手が日常的に操作を学べる環境を整備できるようになったという。
瀬尾高圧工業のAM事業課・松岡司主任は「直感的な操作性で、細かく教え込まなくても自然に使えるようになった」と話す。また、クラウドネイティブであることから、PCとインターネット環境があれば場所を選ばず利用できる点も評価され、「自宅でも練習できるため、若手の習熟が早くなった」とモノミラの山路社長は語った。
北川鉄工所はFusionを導入して間もないが導入を後押ししたのは、山路社長から受けた「高価なCAMを1台導入するよりも、Fusionを1人1台導入した方が教育効果は高い」という提案だったという。同社グローバルハンドカンパニー技術部の山崎高志氏は、人材育成の観点からもFusionの導入価値は大きいとの見方を語った。

パネルディスカッションの最後には、「今あらためてCAD/CAMを選ぶとしてもFusionを選ぶか」との問いが投げかけられた。登壇した3社はいずれも迷うことなく「はい」と回答。敷居の低さをきっかけに導入したFusionが高い加工性能に加え、人材育成や業務の標準化を支えるツールとして現場に定着していることが分かるディスカッションとなった。
導入だけでは終わらせない 現場定着へ向けたロードマップ
最終セッションでは、モノミラの技術マネージャーである矢野健一氏と応用技術のものづくり支援事業「toDIM」でオートデスク製品の技術支援を担当する中井晋也氏が登壇し、Fusionを現場へ定着させるためのロードマップを紹介した。
中井氏は「高機能なCAD/CAMを導入しただけでは現場は変わらない」と強調する。実際の運用では、加工条件や工具ライブラリ、ポストプロセッサ、加工テンプレートの整備に加え、自社製品による加工検証や運用ルールの構築まで行って初めて現場で活用できるようになると説明した。
Fusion導入が定着しない要因として挙げたのは、「目的が曖昧」「対象を広げすぎる」「教育だけで終わる」「加工検証が不足している」「運用ルールがない」の5つ。
特に、導入直後から全ての部品や設備へ適用しようとすると検証範囲が広がり、かえって定着が進まなくなるケースが少なくないという。

その上で成功のポイントとして、「目的を明確にする」「小さく始める」「使い続ける仕組みをつくる」の3つを挙げた。

具体的には、まず①加工頻度の高い代表部品を選定して加工条件を検証し、②工具ライブラリや加工テンプレートを整備する。その後、③実製品で品質や加工時間、安全性を確認しながら条件を標準化し、④段階的に対象を広げていくというステップを紹介した。
中井氏は、「最初から全てをFusionへ置き換えるのではなく、代表部品から始めて小さな成功体験を積み重ねることが定着への近道」と説明。加工を繰り返す中で蓄積したノウハウをテンプレート化することで、熟練者の知見を社内資産として共有でき、属人化の防止や若手育成にもつながると話した。
応用技術とモノミラが協業でFusionの定着支援を強化
Fusionの導入を成功させるためには、ソフト操作を習得するだけでは十分ではない。実際の加工現場では、工作機械や工具の特性、加工条件の設定、治具設計など、現場固有のノウハウが成果を左右する場面が多い。
そこで今回のウェビナーでは応用技術がモノミラと協業し、「CAD/CAM定着化支援サービス」を開始することが発表された。

同サービスではFusionの操作教育に加え、加工条件の検証、工具ライブラリや加工テンプレートの整備、加工プログラムの標準化まで一体的に支援。導入後も現場で継続的に活用できる体制づくりを目指す。
モノミラの山路大介社長は20年以上にわたりCAD/CAMメーカーで技術支援に携わってきたほか、自社でも試作加工工場を運営している。実際に加工を行う立場だからこそ、工具選定や加工条件の最適化、加工時間短縮など、実践的な改善提案ができることが強みだ。
応用技術のFusion導入・運用ノウハウと、モノミラが持つ加工現場の知見を組み合わせることで、ソフトウェアの導入支援と現場改善を一体的に支援する体制を構築した。

成果の鍵は「現場への定着」にあり
今回の「Fusion DAY」では、Fusionの最新機能や開発ロードマップに加え、実際のユーザー企業による活用事例や、導入後の定着支援策まで幅広く紹介された。イベント全体を通じて伝えられたのは、Fusionは安価なCAD/CAMという従来のイメージにとどまらず、いまや高い加工性能や教育効果を備えた製造業プラットフォームとして進化を続けていることだ。
そして導入効果を最大化するためには、ソフトウェアの導入だけでなく、教育や加工検証、標準化まで含めた継続的な運用支援が不可欠となる。
応用技術は今回開催した「Fusion DAY」以外にも、オートデスク製品に関するウェビナーや体験会を継続的に開催している。Fusionの導入を検討している企業だけでなく、導入後の運用に課題を抱える企業に向けた支援も行う。
同社では「人手不足や技能継承が進む中、1人1台のCAD/CAM環境と現場への定着化は、今後の製造業において極めて重要なテーマです。Fusionは『低価格でありながら高機能』という強みを持っていますが、導入後に現場へどう定着させるかでお悩みの企業様も少なくありません。当社では、ソフトの販売だけでなく、モノミラとの協業による『CAD/CAM定着化支援サービス』などを通じ、お客様の現場に合わせた小さな成功体験づくりから伴走いたします。『自社の加工内容で本当に使えるか』『社内教育をどう進めるべきか』など、どのような段階でも構いませんので、現場の課題や疑問があればぜひお気軽にご相談ください。」としている。




