金型を売り切るだけでなく、金型技術を活かし、収益をどう安定化させるかー。金型メーカーにとって普遍的な課題だ。鋳造型を手掛ける日型工業は独自技術を他社にライセンス供与し、収益化につなげている。「多くの人に使ってもらうことで…
高硬度材用の工具発売<TOWA>
半導体向けの超精密金型を手掛けるTOWA(京都市南区、075・692・0251)はこのほど、高硬度材を加工できるCBNエンドミルを発売した。培った金型加工のノウハウを生かし、従来に比べ高速・高精度加工が可能なツールをお求めやすい価格で提供。また、2015年より再研削、特注工具の受託製作も行う。
発売するのは、ラジアス、ボール、テーパーの3種類。工具径精度は0~-3μm、R精度は±2μmと高精度で、当社比2・5倍の長寿命を実現。
ラジアスは4枚刃(φ3・0~φ1・0)を標準ラインナップしており、送り速度を2枚刃に比べ、倍に上げて加工しても同等の工具寿命であり、加工時間短縮が計れる。また、φ0・6は3枚刃を用意している。
ボールは球形状仕上げ加工において、切削長640mで±3μmの加工精度を発揮。刻印用にテーパーも揃える。工具事業の担当者は「販売する工具は、超精密金型を製作する際に必要な高硬度材(HRC64~66)を加工するために自社で使用しており、使用者目線の工具になっている」と話す。
同社は3月末、中期経営計画を発表。従来の半導体樹脂封止金型に力を入れる一方、金型製作から得たノウハウを生かして、他分野にも事業展開を進める。工具販売事業はその一環で、現在は京都府、滋賀県などの京滋地区を中心に販売を行い、3年後に売上高10億円を目指す。


金型新聞 平成26年(2014年)5月14日号
関連記事
夏の節電対策に フクハラ(横浜市瀬谷区、045-363-7373)はこのほど、圧縮空気用オイルミスト除去装置「オイル・バスター」で、第三者認証機関のテュフラインランドジャパン(同港北区)から最高の清浄等級「ISO8573…
車載用コネクタやモータコアなどのプレス加工品の金型から試作、量産までを手掛けるエムディー精密(茨城県高萩市、0293-23-8255)。創業以来、「高精度」「精密加工」を追求し、加工技術力を高めてきた。2018年からは積…
ロボットや5軸最新の自動化を提案 幕張メッセ7月8日㈮〜9日㈯ 「産業とくらしの関東グランドフェア」が7月8日㈮・9日㈯、千葉市美浜区の幕張メッセで開幕する。今年はテーマを「Smart Power,Resilience…
冷間工具鋼や構造用鋼の面削済み鋼材を、大物サイズから小物サイズまで幅広く取り扱っている前田鐵鋼はQCDだけでなく、「サービス」という付加価値提供を強化し、材料販売から機械加工まで一貫生産体制を構築。 大型マシニングセンタ…


