金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MAY

12

新聞購読のお申込み

2021年に売上高50億円
オネストン 鈴木 良博社長に聞く

 パンチやダイ、強力ばねなどプレス金型部品を取り扱うオネストンは2021年に創業50周年を迎える。プレス部品専門商社として基盤を築き、近年は「1個づくり」をテーマにした特殊品対応やリバースエンジニアリングほか、アメリカ・ケンタッキー州への進出(オネストン・アメリカ)、16年にはプレス金型メーカーのトーハラ(名古屋市守山区)と橋村製作所(愛知県刈谷市)をグループ化するなど、事業領域を拡大させている。創業50周年を控えた同社の鈴木良博社長に今後の方向性を聞いた。

創業50周年に向けて 


直近の市況は?

 当社の主要ユーザーはスタンピングメーカーで自動車の生産台数が大きく影響する。足元の生産台数は堅調で、10月に消費増税による駆け込み需要も期待できるため、プレス部品需要はある程度見込める。一方、新規の金型案件はモデルチェンジの谷間で少ない。今秋から動き出すと聞いているので期待している。

現状の設備投資は?

 新規金型は年末出図、来年2~3月トライという計画なのでトーハラでは新しい5面加工機を導入する。型市況はあまり良くないので設備するには良い時期。来年以降も大型金型の需要は高まるとみている。また、プレス部品はハイテン材の影響で付加価値の高い部品やメンテナンスが必要だ。今期は売上高37億8000万円を目標に、ここまで進捗率も良く、9月までの駆け込みも期待できるが、10月以降が少し心配だ。

金型メーカー2社との連携は?

 北米で使用されるトーハラの金型メンテナンスをオネストン・アメリカで行うなど連携は順調だ。図面のやり取りも簡素になり、リードタイム短縮につながっている。その上、トーハラは大型(トランスファー3000t級)、橋村製作所は小型(順送250t級)になるため、幅広く金型を受注できるのも強みだ。

大型設備の新工場 金型製造も視野に

豊田市に新工場もできますね。

 今年9月に起工し、20年9月をメドに竣工予定で大型設備を導入する。設備は岡崎工場からBT50の立形マシニングセンタ2台を移設するほか、新たに大型5面加工機2台を導入する予定だ。テーブルサイズは4000×2000㎜と5000×2500㎜で、門幅3000㎜までの鋳物ベースやコモンプレートなども加工できる。プレス加工はハイテン材の採用などで金型が大型化しており、トーハラで加工出来ないものを新工場で対応するほか、オネストン本体も受注できる幅が広がる。大型加工で困っているユーザーは多く、需要は取り込めるはずだ。新工場では金型受注も将来的に構想している。

金型製造も視野に?

 事業としてはプレス金型部品の商社から部品加工、型設計・製造、シミュレーションなどグループでの受注体制を整えている。新工場ができれば、オネストン本体も型設計から金型加工、組付まで出来る。まだ最終仕上げはトーハラの支援(人材)が必要で、今後はグループ間での人材交流・育成を図っていく考えだ。新工場はまだスペースに余裕があるのでプレス機の導入も検討している。

 21年に売上高50億円が目標です。

 グループで50億円、オネストン単体では40億円を目指す計画だ。過去に41・2億円を達成したこともあるので不可能ではない。新工場の稼働で、型受注から部品・メンテナンスなど幅広い領域で展開できれば可能。これまで携わるものが限られていたが、将来はグローバルを視野に様々なソリューションを提供できる企業を目指したい。日本の金型は高い技術と地位があるので、それを死守するため業界に貢献できる企業を目指すつもりだ。

金型しんぶん 2019年6月7日

関連記事

【ひと】BESTOWS 代表取締役・西田 勇さん 現場を知るソフトウェア研究者

大学発ベンチャーとしてBESTOWSを設立した、神戸大学工学部助教。製造AIの研究開発や産業機械・専用機などの設計・製作を手がけるアルムのCTOも務めており、AIが加工プログラムを自動で作成する「アルムコード1」の開発に…

この人に聞く
パンチ工業 森久保 哲司 社長

ものづくりへの回帰 昨年11月、パンチ工業(東京都品川区、03-6893-8007)の社長に就任した。「ものづくりへの回帰」を掲げ、商品開発や加工技術のレベルアップなどに取り組み、今まで以上にユーザーの要求に応えていく考…

ギガでアルミのニーズ高まる 木村鋳造所 木村崇専務インタビュー

薄肉の低圧鋳造技術を強みとするドイツのグルネバルド社と提携し、砂型鋳造で、アルミの試作部品を手掛ける木村鋳造所。同社の木村崇専務は「アルミの大型試作部品は急増している」と話す。試作はいずれ量産に移行するため、金型の動向を…

特集〜世界の需要どう取り込む〜
金型のサムライ世界で挑む –北米–

 新天地を求めて、世界に進出していった日本の金型メーカーは、何を考え、どんな苦労や課題を乗り越えて、取り組みを進めてきたのか。また、さらなる成長に向け、どんな青写真を描いているのか。中国、タイ、メキシコ、アメリカ、欧州そ…

JIMTOFこう見る<br>日本金型工業会 小出会長・平林技術委員長に聞く

JIMTOFこう見る
日本金型工業会 小出会長・平林技術委員長に聞く

IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)などの新技術が製造業に大きな変化をもたらそうとしている。工作機械や工具などの生産財も、これまでは難しかった精度や加工が実現できるようになるなど、金型づくりも大きく変わり始め…

トピックス

関連サイト