双葉電子工業(千葉県茂原市、0475・24・1111)は4月7日、モールドベースやダイセット、金型内計測システムなどの生産器材全製品を5月1日発注分から価格改定することを発表した。改定幅は製品ごとに設定した。 輸送費、労…
サンユー技研が金属加工メーカーを買収
事業多角化や技術強化狙う
大型ダイカスト金型メーカーのサンユー技研工業(三重県津市、梅本大輔社長)はこのほど、金型部品や機械加工を手掛ける坂忠鋼材商会(大阪府東大阪市、坂口忠嗣社長)を買収した。買収額は約2億円。部品の安定供給や加工技術の強化のほか、金型以外の事業拡大につなげる。
サンユー技研は売上高約15億円、従業員数は87人。平均年齢は約31歳と若い。「若さは強みの一方、技能の蓄積が少ないのも事実」(梅本社長)で、加工技術を高める必要があると考えていた。また、海外からの部品調達が難しくなる可能性があることや、金型以外の事業の多角化のために、買収先を探していた。
坂忠鋼材商会は創業60年の加工メーカー。鋼材商社だったが、20年前に加工事業に参入。金型部品を手掛けるほか、関西を中心に幅広いユーザーを持つ。売上高は2億円で、後継者難から事業継承先を探していた。
こうした両社の意図が合致し、M&Aに至った。当面は社名変更せず、坂口社長を含め、加工現場の技術者の雇用は維持する。サンユー技研からは所長として、営業の中山功聖氏を派遣する。
まずは、坂忠の加工技術をサンユーの社内に取り込んでいくほか、海外からの調達難が懸念される部品の安定調達につなげる。さらに「坂忠は重工など当社にないユーザー層を幅広く持つため、金型以外の事業を強化する」(梅本社長)という。
買収で、売上高は単純に17億円になるが、30年をめどに30億円を目指す考え。梅本社長は「今後も製造業を中心にM&Aは積極的に検討したい」としている。
金型新聞 2023年8月10日
関連記事
生産能力1・5倍に 西部電機(福岡県古賀市、092・941・1500)はこのほど、本社にワイヤ放電加工機の工場を新設した。自動化設備の導入などによる効率化で生産能力を1・5倍に高める。海外など成長市場の需要に応える。 新…
低価格で、欲しい工具探しやすく小規模工場の需要に応える 独自ブランド「さくさく」の切削工具などを販売するウェブサイト「さくさく」がオープンした。低価格帯の汎用的な工具を豊富に取り揃え、通販初心者にも欲しい工具を探しやす…
残留応力分析で良品担保 シリンダやエンジンブロックなどのダイカスト金型を手掛ける日本精機は、金属3Dプリンタによる大型の入れ子造形でコスト競争力向上と品質担保に向けた技術開発を進めている。昨年導入したパウダーベッド方式の…
調達の効率化サポート 自動車のウェザーストリップのゴム金型や切断折曲機などを手掛ける平岡工業のもう一つの事業が、精密部品加工・調達代行サービスだ。金型や切断折曲機で培った技術や協力企業とのネットワークを活かし様々なニーズ…


