電気自動車やスマートフォンを始めとする電子端末で必要とされる部品は、ますます微細化、精密化が進む。当然、金型分野でもより微細かつ精密な加工ができる工具、機器のニーズが増してきており、メーカー各社も新たな製品の開発に取り組…
日本コーティングセンター デンソーと被膜技術を開発
除膜・再コートが繰り返し可能
日本コーティングセンター(神奈川県座間市、046・266・5800)は、自動車部品メーカーのデンソー(愛知県刈谷市)と共同で、切削工具などの超硬製品の寿命を向上するPVDコーティング技術「DeCoatα(ディーコートアルファ)」を開発した。除膜、再コートを繰り返しても工具性能や工具径が維持され、省資源化に貢献する。

同技術は基材とコーティング被膜の間に保護膜を設け、除膜工程やクリーニング工程から超硬基材を保護することで複数回の除膜、再コートを可能にする。同社試験では5回の除膜・再コートを繰り返しても、工具の摩耗幅に変化がなく、工具径も元寸に対して±1・0μmで収まったという。
現状はチタン系コーティング被膜に対応する。今後、技術開発を進め、クロム系コーティング被膜への対応を目指す。エンドミルやドリルなどの超硬切削工具の他、超硬金型などでも適用可能。同社は「本製品により、超硬製品の寿命を延長し、省資源化や製造工程・流通などで排出される温室効果ガス削減に貢献していく」としている。
金型新聞 2024年11月10日
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