金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

DECEMBER

06

新聞購読のお申込み

コムスキャンテクノ 『マイクロフォーカス300kV X線CT装置』を8月から販売

業界初φ550㎜の広い視野

JOHNAN(京都府宇治市)の子会社であるコムスキャンテクノ(横浜市港北区、045・349・0030)は業界初となる従来の約1・7倍の広範囲な撮影視野を実現した『パノラマスキャン』撮影方式(特許出願中)を開発。同方式を採用した『マイクロフォーカス300kV X線CT装置』を今年8月から発売及び撮像サービスを名古屋で始める予定で、従来、X線CT装置での撮影が難しかった大型のアルミ鋳物、鉄、ステンレスなどの非破壊検査で活用できる。

従来のX線CTは「X線が照射される領域内しか撮影できない」のが常識で、大型ワークの撮影が難しく、実現するために大型のX線検出器や筐体を必要としていた。

そこで開発したのが『パノラマスキャン』だ。通常の撮影(フルスキャン)はX線ビーム領域に撮影視野が含まれるため、最大撮影視野はX線ビーム領域で描かれる最大直径の円となる。その円の回転中心を360度回転させ投影データを収集するが、新開発のパノラマスキャン方式は2つの撮影視野の半分ずつをX線ビーム領域に入れ、2カ所の回転中心でワークを360度回転させて投影データを収集する仕組みで、2カ所から得た投影データをつなげることでフルスキャンの1・7倍となるφ550㎜の広い撮影視野を可能にした。同様の方法で3カ所撮影すれば、フルスキャンの2・2倍にあたるφ700㎜も実現できるという。

主な仕様は、最大撮影領域:φ550㎜×H320㎜とφ700㎜×H320㎜、最大搭載試料:20㎏、φ550㎜×H500㎜、X線管電圧:300kV、ビュー数:75~6000ビュー/回転、X線筐体外形寸法:W2500×D1620×H1925(㎜)、X線筐体重量:5000㎏以下。

関連記事

鋳造に独自の新工法
マツダ

特集 次世代車で変わる駆動部品の金型鋳造に独自の新工法  次世代自動車の技術は電動化に限らない。注目されるのがエンジンの進化だ。燃費性能を追求する新型エンジン「スカイアクティブ」。多くの自動車メーカーが電動化に力を入れる…

極短パルスレーザーによるパンチエッジの先鋭化とナノ構造化【金型テクノラボ】

ダイヤモンドコーティングは工具寿命を向上させるために広く用いられている。一方でその表面粗さおよび高硬度ゆえに、モータコアやコネクタなどの製造用精密パンチが求める目的形状に加工するのが難しいという課題がある。本稿では極短パ…

3D Printing Corporation ワイヤーDEDで水管金型造形

速度求められるものや大型造形に最適 3D Printing Corporation(横浜市鶴見区、以下3DPC)が扱うMeltio社(スペイン)はこのほど、ワイヤーDED方式の金属3Dプリンタで冷却水管の金型の造形に成功…

ドレス作業を自動化
岡本工作機械製作所

精密平面研削盤「PSG-SA1シリーズ」 現場の課題  一般砥石での研削加工で必須となるドレッシング工程は、研削サイクル中に入れることができないため、その都度オペレータが管理しなければならない。昨今の人手不足や技能者不足…

ソディック 新型金属3Dプリンタ

非稼働時間を短縮 ソディックは長時間の高速で安定した造形が可能な金属3Dプリンタ「LPM325S」を発売した。複数の粉末を簡単に交換できるほか、メンテナンスの頻度を減らし非稼働時間を短縮し生産性を高める。 敷き詰めた粉末…

トピックス

関連サイト