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南海モルディ 新型プランジャーシステム開発

成形不良を防ぎ、製品寿命4倍向上

南海モルディ(大阪府堺市堺区、072・233・1525)は、ダイカスト成形用の新型プランジャーシステム「MOHF(モフ)」を開発した。従来比で約4倍(同社調べ)の製品寿命を実現。カジリや溶損などの課題を解消し、歩留まり向上やランニングコストの低減も見込む。製品寿命を高めただけでなく、同社の技術力を随所に活かした新システムでダイカスト成形の生産性向上を提案する。

このほど開発した「MOHF」は、アルミ溶湯を流し込むスリーブと、チップで構成される。従来は、スリーブの熱変形による「バナナ現象」や、チップの頭下がりによる焼き付き(カジリ)などの問題が多く、部品交換の頻度が高かった。

MOHFのチップ(左)とスリーブ(右)

MOHFでは、チップ表面とスリーブ内側に特殊表面処理を採用することで、潤滑油の油膜量が向上。摩耗や焼き付きのリスクを低減する。

チップ先端には日邦産業が開発した特殊耐熱樹脂「M-TEN」を鉢巻き状に装着。成形時の熱膨張を利用して部品間の隙間を埋め、カジリの抑制に加え、真空引きによるガス混入防止と歩留まり向上も実現した。

金型側の湯道部分にも特殊表面処理を施し、断熱性を高めアルミの温度低下を防止。射出精度を向上させることで湯じわのリスクも低減する。

溶湯注入部直下の高温領域には、特殊合金の肉盛り皮膜を施して耐久性を強化して、直下部分の溶損を防ぐ。

表面処理のみ、樹脂のみ、あるいは両方を組み合わせるカスタマイズも可能で、ユーザーの仕様に応じた設計に対応する。現在ではφ180㎜のサイズで型締め力2250㌧までの導入実績があり、既に10社で導入が進んでいる。

開発を担当した山口唯之技術主任は、「金型や金型材料は日進月歩で進化する一方で、プランジャーの基本構造は何十年も変わらず課題も一切解決されてこなかった。壊れることが前提とされていたこれまでのシステムを見直すために開発した今回の製品でダイカスト成形の生産性向上を訴求していきたい」と語る。

同社では今後、ギガキャストの台頭による金型の大型化への対応も視野に入れ、さらなる事業領域の拡大を図る考え。

金型しんぶん2025年11月10日号

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