徹底して顧客の声を聞く 高温の射出成形用金型を得意とするケイ・エス・エムは医療機器分野への参入やロボット販売など事業の多角化を進めている。新事業の立ち上げで苦労する企業が多い中、成功しているのは「金型技術をコアにものづく…
【ひと】熊本精研工業企画開発部部長・越智 英二さん(59) カメラによる機上測定機を開発した
カメラによる機上測定機を開発した
熊本精研 ㊧越智英二部長㊨池内壽孝会長

放電加工した金型部品をチャッキングしたままカメラで捕らえ、タブレットに映し出す。原点や輪郭をズームアップ。十字線を合わせ、その位置を加工機の座標で捉える。加工部を複数ヶ所測ることで、ピッチやCAD図との誤差が得られる。
そんな機上測定機「NK‐2000」を4年前に商品化した。改良を重ね、「今ではマシニングセンタや研削盤でも使えるし、ワークの位置決めや加工後の形状計測にも利用してもらっています」。
アイデアは検査機メーカーで営業をしていた頃から温めていた。日本のものづくりは精密化が進み、一方で効率化が課題。ワークに触れず、手間をかけず、正確に測れる機上測定機はきっとニーズがあると感じていた。
そのきっかけをくれたのが担当先の金型メーカー熊本精研工業の池内壽孝社長(現会長)だった。「自らがものづくりに貢献するものを考え、カタチにし、使ってもらいたい」。そんな自らの夢と、思いが一致し、転身した。
開発では過去の経験に固執せず、テストする社員の声や、導入してくれた金型メーカーの要望を全て取り入れた。『加工機の機械座標を用いる』という、この機上測定機のカギとなる技術もその中から生まれた。
100台以上を販売。近く研削盤で回転する砥石の形状を測れる新製品も発売する。「日本の金型が元気になるように。もっと企画にも開発にも力を入れていきます」。
金型新聞 2021年2月10日
関連記事
勝負は中身だ 他社よりも一歩先へ 好循環生まれる体制を 〜技術開発の必要性〜 1939年生まれ、滋賀県出身。立命館大学法学部卒、61年に大垣市内にある会社に就職したのち、68年に同社(大垣精工)を創業。超精密プレス金型…
旧態依然の手法通用せず 今こそ変わるべき時 〜金型産業ビジョン〜 1955年静岡県生まれ。78年に工学院大学機械工学科を卒業後、名古屋の金型メーカー高橋精機工業所に入社し、金型づくりを学ぶ。81年にアルミダイカスト金型…
日本金型工業会の会長など歴任 日本金型工業会や国際金型協会(ISTMA)、アジア金型工業会協議会(FADMA)の会長などを務め、日本のみならず世界の金型産業の発展に貢献し続けた黒田彰一氏(黒田精工最高顧問)が9月30日…
牧野フライス製作所は今年4月、6年ぶりに社長交代を発表した。6月に新社長に就いた宮崎正太郎氏は、就任後わずか3か月で増産体制の強化や開発テーマの絞り込みなどを相次いで発表。さらに、顧客の課題を聞くための部署を新設するなど…


