金属3Dプリンタが試作造形や最終製品にとどまらず、金型づくりでの採用も進んでいる。活用が広がる一方、多くのプリンタで課題とされるのが、オーバーハング部を支えるサポート部への対応と、熱効率を最大化するための大口径化だ。本稿…
リヒト精工 ヘッドランプ金型向け窒化処理技術を開発
高い鏡面性を実現

熱処理から表面処理まで独自技術を持つリヒト精光(京都市南区、075-692-1122)はインターモールド2022大阪でエジソンハード処理(新ガス窒化処理法)の新技術を披露した。成形時のキズや摩耗の激しいヘッドランプ金型の寿命向上のため、エジソンハード処理で金型の表面硬度と、処理後の鏡面磨き性向上を図ることで磨き時間を短縮し、金型及び金型ユーザーの生産性向上に貢献する。
エジソンハード処理は被膜型の表面硬化法ではなく、浸透型の表面硬化法で均一な窒化層を形成し、表面摩耗の激しいプラスチック金型や加熱・冷却を繰り返すダイカスト金型の耐摩耗性・耐疲労強度性・耐熱性の向上に寄与する。今回の新技術について天早享介専務は「処理条件の開発により従来と同等の硬度に加え、鏡面性を高めることに成功した」と話す。展示会では被削材40HRCプリハードン鋼で従来工法と新工法を比較したワークを展示した。天早専務は「ヘッドランプ金型は高い鏡面性が求められるため、磨き時間が長くなる。新工法で磨き時間を短縮できれば、ユーザー負担も減り、生産性の向上が期待できる」とし、7月に開催されるインターモールド2022名古屋展でも引き続き、新技術を披露する予定だ。
金型新聞 2022年6月9日
関連記事
ギアやシャフトなど自動車部品の冷間鍛造金型や精密プレス金型を手掛けるナゴヤダイス(名古屋市緑区)は金型製作における技術やノウハウのマニュアル化(言語化・数値化)を図り、若手の技能伝承や人材育成に活用している。20~30代…
タンク清掃ろ過クリーナー ポンプや工場扇を展開しているアクアシステム(滋賀県彦根市、0749-47-5215)は、工作機械の切削液のろ過に最適なエア式タンク清掃ろ過クリーナー「APDQO‐F(改良型)」を発売した。吸入…
自動車関連需要が回復 ミスミグループ本社(東京都千代田区、03-5805-7050)の2022年3月期売上高は、17.8%増の3661億6000万円と過去最高を更新した。営業利益も92%増の522億1000万円と過去最高…
グラファイトやCFRP向け 金型部品や金属機構部品メーカーのチャンピオンコーポレーション(大阪府東大阪市、072-964-2511)が手掛ける切削工具が好評だ。中でも、コストパフォーマンスに優れ、グラファイトやCFRP…