新被膜やPCDでサブミクロン 仕上げや組付けなど金型の品質を決める領域には人の手は欠かせない。磨き工程もその一つ。しかし、磨きには時間や人手がかかることから、できるだけ機械加工で追い込み、磨きを減らしたいという声は多い。…
自動化で変わる人材 マルチ技術者を育成【自動化で変わる金型メーカー】
生産性の向上、人手不足への対応、人を介さないことによる品質向上—。目的や狙いは様々だが、金型メーカーにとって自動化は待ったなしだ。しかし、自動化には様々な変化が伴う。機械設備の内容もこれまでとは異なるし、自動化を進めるためのスキルや人材育成の内容も違ってくる。費用対効果をうまく見極めれば、キャッシュフローも大きく改善する。自動化を進めるには、様々な変化への対応力が求められる。本特集では自動化で変化する現場や各社の取り組みを取材した。
オオイテック 誰でも使えるデータ作る仕組み

加工の自動化を進めるプレス金型メーカーのオオイテック(群馬県太田市)。昨年には、横形マシニングセンタと多関節ロボットを組み合わせた全自動加工システムを導入し、外注していた鋼材加工を内製化。また、5軸門形MCを増設し、これまで人が送りを常時制御しながら行っていた加工の無人化も可能にし、有人加工と無人加工を使い分けて加工効率を向上させている。
こうした取り組みを進める同社が現在注力しているのが人材育成だ。「自動化が進むことで必要な人材も変わる。一つの作業に対して人が介入する時間が減る分、これまでよりもマルチなスキルが求められる」(機械技術部の深掘元広部長)。そのため同社では作業者の多能工化を進めている。
NC技術課の庭野健二氏はその一人。もともと機械オペレータを20年以上担当してきたが、2年ほど前からNCデータの作成を担当するようになった。庭野氏は「不慣れなパソコン操作などに戸惑いはあったが、どういう加工手順で進めるかなど機械オペレータの経験を生かすことができている」と話す。
現在は、NCデータを作成する傍ら、工具ごとに条件や加工方法などを織り込んだデータベースの構築にも取り組む。「加工の自動化には精度の高いNCデータが不可欠。誰でも使えるデータを誰でも作れる仕組みを目指している」(庭野氏)。
今後、同社ではこうした人材を増やしていく考え。「NCと機械など部門間の壁を無くすだけでなく、同じ部門でも複数のソフトや機械が扱えるように育てていきたい。一人ひとりの動きを濃くし、より効率良く金型づくり、人材育成ができる現場を目指す」(深掘氏)。
金型新聞 2022年9月10日
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