金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

FEBRUARY

20

新聞購読のお申込み

自動化で変わる人材 マルチ技術者を育成【自動化で変わる金型メーカー】

生産性の向上、人手不足への対応、人を介さないことによる品質向上—。目的や狙いは様々だが、金型メーカーにとって自動化は待ったなしだ。しかし、自動化には様々な変化が伴う。機械設備の内容もこれまでとは異なるし、自動化を進めるためのスキルや人材育成の内容も違ってくる。費用対効果をうまく見極めれば、キャッシュフローも大きく改善する。自動化を進めるには、様々な変化への対応力が求められる。本特集では自動化で変化する現場や各社の取り組みを取材した。

オオイテック 誰でも使えるデータ作る仕組み

加工の自動化を進めるプレス金型メーカーのオオイテック(群馬県太田市)。昨年には、横形マシニングセンタと多関節ロボットを組み合わせた全自動加工システムを導入し、外注していた鋼材加工を内製化。また、5軸門形MCを増設し、これまで人が送りを常時制御しながら行っていた加工の無人化も可能にし、有人加工と無人加工を使い分けて加工効率を向上させている。

こうした取り組みを進める同社が現在注力しているのが人材育成だ。「自動化が進むことで必要な人材も変わる。一つの作業に対して人が介入する時間が減る分、これまでよりもマルチなスキルが求められる」(機械技術部の深掘元広部長)。そのため同社では作業者の多能工化を進めている。

NC技術課の庭野健二氏はその一人。もともと機械オペレータを20年以上担当してきたが、2年ほど前からNCデータの作成を担当するようになった。庭野氏は「不慣れなパソコン操作などに戸惑いはあったが、どういう加工手順で進めるかなど機械オペレータの経験を生かすことができている」と話す。

現在は、NCデータを作成する傍ら、工具ごとに条件や加工方法などを織り込んだデータベースの構築にも取り組む。「加工の自動化には精度の高いNCデータが不可欠。誰でも使えるデータを誰でも作れる仕組みを目指している」(庭野氏)。

今後、同社ではこうした人材を増やしていく考え。「NCと機械など部門間の壁を無くすだけでなく、同じ部門でも複数のソフトや機械が扱えるように育てていきたい。一人ひとりの動きを濃くし、より効率良く金型づくり、人材育成ができる現場を目指す」(深掘氏)。

金型新聞 2022年9月10日

関連記事

金型メーカー座談会 若手経営者が語る<br>ー業界の魅力高めるためには 第三部ー

金型メーカー座談会 若手経営者が語る
ー業界の魅力高めるためには 第三部ー

人材育成の要諦 デジタルとアナログを融合 金型メーカー座談会 若手経営者が語るー業界の魅力高めるためには 第二部ー 最終回となる今回のテーマは「連携」と「人材育成」。戦略云々よりも、経営者同士の感性や考え方が合った連携の…

リーダーの条件Part2
金型メーカーアンケート

52人が考える、リーダーが持つべきもの  自動車の電動化や市場のグローバリズムが加速する混沌とした時代。金型メーカーの経営者は、この新時代にどのような能力が必要と感じているのか。進むべき方向を示す「決断力」か、恐れず挑戦…

金型業界でも浸透しつつある金属AM 大型化や新材料の登場目立つ【特集:2022年金型加工技術5大ニュース】

金型づくりの世界では、自動化やAM、脱炭素向けなどの最新技術が数多く登場し続けている。その進化は止まることがなく、4年ぶりに開催されたJIMTOF2022でも多数の最新技術が披露され、注目を集めた。今年最後となる本特集で…

金型づくりを変える 注目の技術<br>インターモールド 2019 総集編

金型づくりを変える 注目の技術
インターモールド 2019 総集編

 4月19〜22日、東京ビッグサイト青海展示棟で開催された国内最大の金型加工技術展「インターモールド2019」。注目を集めたのは、自動化や3Dプリンティング、IoTやAIなどより進化した次世代の技術だ。かつては夢物語だっ…

【特集:技能レス5大テーマ】5.工具管理・測定

属人をシステム化へ ツール測定機や工具管理システムなどを展開するZOLLER Japanの焼きばめ装置搭載ツール測定機「redomatic」は、工具を取り付ける焼きばめ工程から工具測定までを自動かつ高精度で行い、安全で効…

トピックス

関連サイト