金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

APRIL

28

新聞購読のお申込み

日本金型工業会 持続可能な産業に向けた新事業を立ち上げ

 「金型産業戦略会議」設置

日本金型工業会(小出悟会長)は「日本の金型産業を持続可能な産業にする事業」を立ち上げた。利益を生み出し成長できる業界にするには、何が必要かなどを分析・検討し、施策を展開する。そのためにまず、「金型産業戦略会議」を設置。小出会長が市場規模の維持拡大やインフラ強化など7つの検討議題を提案した。具体的な施策は、2023年度内に詰めるが、まずは金型産業が製造業をけん引するパートナーであることを業界内外に訴えるべく、「下請け」の呼称の廃止を呼びかける

「下請け」呼称の廃止を

日本金型工業会は20年に「令和時代の金型産業ビジョン」を策定した。そこでは、単にものを作るための「工場」ではなく、顧客に付加価値を提案し、利益を生み出すための「企業」となるべきだと指摘した。

今回の新事業は同ビジョンを実現していくための続編の位置づけ。同ビジョンを受け、小出会長は「利益を生み出し続ける業界でなければ個社の発展もあり得ない」とし、「日本の金型産業を持続可能な産業にする」というスローガンを提示した。

昨秋には、新事業の旗振り役となる「金型産業戦略会議」を設置。小出会長のほか、学術顧問の横田悦二郎氏を始め、岩渕学相談役(共和工業)、山中雅仁社長(ヤマナカゴーキン)、山田徹志社長(日章)、米谷強社長(米谷製作所)、中里栄専務理事の7人が委員として参加する。

発足会議に先立ち、小出会長が7つの検討項目を提案。①市場規模1兆4000億円維持に向けたボリュームをどう考えるべきか②金型業界のインフラの協調と共存③金型業界の人材の育成と獲得④業界全体の意識・モラルの向上(同業他社による不毛な価格競争など)⑤新技術の開発⑥公世界との関係⑦これらを継続して実現するための事務局の強化の7つだ。

詳細はこれから詰めていくが、23年度はこれらに基づき、情報収集や分析・検討し、施策につなげていく。24年には中間報告や横田氏によるレポートを作成する。

金型新聞 2023年2月10日

関連記事

新春座談会開催 日本金型工業会

若手経営者6人がオンラインで業界の未来を議論 日本金型工業会(山中雅仁会長)は1月7日13時15分から、オンラインの生放送で新春座談会を開催する。テーマを「新! 金型の夜明けSP!!~激動の金型新時代を勝ち抜くには~」と…

型青会 阪村エンジニアリングの工場見学 高精度研磨や磨きロボに学び

日本金型工業会西部支部・型青会(清水一蔵会長・福井精機工業社長)は10月21日、会員で冷間鍛造金型を手掛ける阪村エンジニアリング(京都市伏見区)の工場見学会を開催した。 阪村エンジニアリングは、フォーマーメーカー阪村機械…

日本金型工業会西部支部 ウェブセミナーを開催

M&A、中小企業生き残り戦略 日本金型工業会西部支部(山中雅仁支部長・ヤマナカゴーキン社長)は2月18日、オンラインセミナーを開き、「M&Aとは何か~中小企業の生き残り戦略としての活用法~」をテーマに、池…

【年頭所感】素形材センター会長・青木 宏道

激変に果敢に挑戦  今回の新型コロナウイルスというブラック・スワンが惹起した新しい潮流は、その衝撃が極めて大きく、それが故にそれへの対応は大きなビジネス機会ともなり得るものです。国も環境変化に呼応して、デジタル庁を設置し…

日本金型工業会 大阪科学技術館に金型ブースを公開

子供に知ってもらうため、アニメや金型を展示 日本金型工業会(小出悟会長・小出製作所社長)はこのほど、大阪科学技術館(大阪市西区)の2階に金型ブースを開設した。金型を展示し、製作したオリジナルアニメも流す。日本の金型産業を…

トピックス

関連サイト