丸順は、3月12日、東京証券取引所市場第二部に上場した。これにより、同取引所と名古屋証券取引所の2市場で同社株式の売買が可能となった。 同社は、超ハイテン材の金型技術およびプレス加工で先行しており、自動車の軽量化・電動化…
サンユー技研が金属加工メーカーを買収
事業多角化や技術強化狙う
大型ダイカスト金型メーカーのサンユー技研工業(三重県津市、梅本大輔社長)はこのほど、金型部品や機械加工を手掛ける坂忠鋼材商会(大阪府東大阪市、坂口忠嗣社長)を買収した。買収額は約2億円。部品の安定供給や加工技術の強化のほか、金型以外の事業拡大につなげる。
サンユー技研は売上高約15億円、従業員数は87人。平均年齢は約31歳と若い。「若さは強みの一方、技能の蓄積が少ないのも事実」(梅本社長)で、加工技術を高める必要があると考えていた。また、海外からの部品調達が難しくなる可能性があることや、金型以外の事業の多角化のために、買収先を探していた。
坂忠鋼材商会は創業60年の加工メーカー。鋼材商社だったが、20年前に加工事業に参入。金型部品を手掛けるほか、関西を中心に幅広いユーザーを持つ。売上高は2億円で、後継者難から事業継承先を探していた。
こうした両社の意図が合致し、M&Aに至った。当面は社名変更せず、坂口社長を含め、加工現場の技術者の雇用は維持する。サンユー技研からは所長として、営業の中山功聖氏を派遣する。
まずは、坂忠の加工技術をサンユーの社内に取り込んでいくほか、海外からの調達難が懸念される部品の安定調達につなげる。さらに「坂忠は重工など当社にないユーザー層を幅広く持つため、金型以外の事業を強化する」(梅本社長)という。
買収で、売上高は単純に17億円になるが、30年をめどに30億円を目指す考え。梅本社長は「今後も製造業を中心にM&Aは積極的に検討したい」としている。
金型新聞 2023年8月10日
関連記事
レーザー溶接・金型補修機器メーカーのテラスレーザー(静岡市駿河区、054-270-7798)はこのほど、光産業創成大学院大学(浜松市西区)主催の光技術を使った事業計画を競うビジネスコンテスト「フォトニクスチャレンジ202…
バングラデシュ企業との提携先を募集 製品開発支援、成形・金型の若手技術者育成事業を手掛けるIMS(大阪市平野区、06-6743-7893)は、製造業から飲食業など幅広い業種を手掛けるバングラデシュの老舗財閥企業と顧問契約…
自動車向けプラスチック金型を手掛けるコヅカテクノ(名古屋市港区、052-381-2268)は3月、本社工場に太陽光パネルを設置し、稼働した。カーボンニュートラル達成に向けて、消費電力の削減を図り、2030年までに13年比…
豊実精工が開発した完全クロムフリーの「ERIN被膜」が注目を集めている。防錆・耐摩耗セラミックコーティングで、空隙のない緻密な薄膜(2μm±1μm)だ。 被膜硬度はHv1000~1200で、耐摩耗性はDLCの2倍、硬質ク…