金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

OCTOBER

08

新聞購読のお申込み

【特集:技能レス5大テーマ】4.磨きレス

新被膜やPCDでサブミクロン

仕上げや組付けなど金型の品質を決める領域には人の手は欠かせない。磨き工程もその一つ。しかし、磨きには時間や人手がかかることから、できるだけ機械加工で追い込み、磨きを減らしたいという声は多い。こうしたニーズを受け、「磨きレス」を可能にする技術が進化している。

磨きレスを実現するために欠かせない大きな要素は工作機械と切削工具。工作機械では、ナノクラスの制御が可能なマシンが多数登場。機械温度の補正を自動で行うことで常に最適な条件下で加工できる機能や、高速回転のスピンドルユニットによる鏡面加工システムなども開発されている。

また、鏡面性が求められるレンズ加工でも磨きレスは進化している。機械加工だけで、形状精度2μm、表面粗さ0・009μmクラスの加工まで可能になっている。

もう一つ磨きレスを実現する上で重要な要素が切削工具。中でも、コーティングや素材の進化は大きい。コーティング技術が進化したことで、仕上後の磨きがペーストのみで可能になったり、職人でなくても磨きができるレベルにまで面品位が向上したりするケースもある。

素材面では、磨きレスや鏡面加工を可能にするCBNやPCDの採用も増えている。PCD工具では、近年増加している高硬度材でサブミクロンレベルの表面粗さの仕上加工も可能になっている。

一方、磨きレスを実現にするには工具だけでは不十分で、ノウハウや工法の転換も欠かせない。荒加工から精密に加工することで、磨きや仕上を減らすなどトータルの加工時間短縮にもつながる。

微細や精密な部品が増える中で、金型に求められる精度は年々向上しており、磨きの精度も高くなっている。人手不足や技能者不足が懸念される中で、「磨きレス」を極めることも競争力の向上に重要な要素になっている。

金型新聞 2024年7月10日

関連記事

ITOFROM 金型中心の管理ソリューション

型保管の管理に最適 金型管理ソリューション「ShotLine(ショットライン)」を開発するアイトゥーフロム(ITOFROM)は5月20日からポートメッセ名古屋(名古屋市港区)で開かれる、インターモールド名古屋に初出展する…

切粉回収を時間短縮
アクアシステム

タンク清掃ろ過クリーナー  ポンプや工場扇を展開しているアクアシステム(滋賀県彦根市、0749-47-5215)は、工作機械の切削液のろ過に最適なエア式タンク清掃ろ過クリーナー「APDQO‐F(改良型)」を発売した。吸入…

寿原テクノス ガス抜きや冷却技術開発【特集:ダイカスト最前線】

エンジンやステアリング部品など鋳造800~1250tクラス(最大2500tまで)を得意とするダイカスト金型メーカーの寿原テクノスはダイカストの課題を解決する新たな金型技術を次々に発表し、ダイカスト製品の高品質化やサイクル…

【特集】進化する金型のDX

デジタル技術を活用してビジネスモデルや業務プロセスを変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)。しかし、人が介在する金型づくりでDXを進めるのは簡単ではない。金型企業はDXをどのように考え、取り組むべきなのか。先進…

JFEスチール ギガキャストに対抗、大型部品統合する冷間プレス

従来11部品だったリアメンバを3部品に削減 JFEスチールはこのほど、1470MPa級の超高張力鋼板(超ハイテン材)で自動車の大型部品を統合する冷間プレス技術を開発した。新技術の適用対象部品は、後面衝突から車体保護を担う…

トピックス

関連サイト