真円度4分の1 沖電線(川崎市中原区、044-766-3171)はこのほど、電極線製品を全面リニューアルした。電極線全製品の真円度を現行品の4分の1の0・25μmまで抑えたほか、パッケージも一新。5月から国内販売を開始…
田口型範、ハース社のMCで加工を効率化
NKワークス(東京都千代田区、03・3864・5411)が販売する米国製工作機械のハース・オートメーション(以下ハース)は、海外メーカーながら短納期で費用対効果の高い機械性能を強みにユーザーを拡大している。
サービス体制も充実しており、ほぼすべての部品を在庫し、迅速な対応ができる。金型業界でもユーザーが増えつつあり、3年前から設備しているという鋳造金型などを手掛ける田口型範を訪問した。
田口型範は、試作用木型から量産用金型までを製作し、トラックのエンジン向けなどを得意としている。そのほか、試作品の機械加工や5軸加工機を使ったターボチャージャー向けインペラの製作なども手掛ける。
ハースの機械を導入したのは2012年。設備が老朽化し、田口順社長は「すぐに新しい機械が欲しかった」と約1・5カ月という納期の短さが導入するきっかけだった。また、スケールフィードバックを搭載した高精度な位置決めや高剛性など機械の性能の高さも決め手のひとつとなった。
導入したのは、スピンドルが12000回転の金型加工向けマシニングセンタ「VMシリーズ」。14年には、大物加工に対応するため、50番テーパの「VF-6/50」を金型加工向けに仕様変更した機械を導入し、現在では6台を設備している。
主に、金型の形状加工や金型部品の加工に使っており、荒から仕上げまでと国内メーカーと遜色ない品質で加工ができるという。とくに、製造課の生駒隆司課長は「(国産の機械に比べ)過度な加減速制御がないため、工具長の短い加工では加工スピードが約10%向上した」と利点を話す。
また、「メンテナンスのサービス体制が良い」と田口社長。ハースでは、機械の部品を共通化しており、ほぼすべての部品を4日~1週間で納品できるほか、生産を終了した機種の部品も常に揃えているなどトラブルに迅速に対応できるサービス体制を整えている。
田口社長は「鋳物の出来が良く、剛性が高いため安定した加工ができる」とし、「今後、5軸加工機の導入も検討したい」とさらに投資する考えだ。また、「コストパフォーマンスに優れた機械。荒から仕上げまで何でもできるので、たくさんの設備を持てない企業では特に重宝する」と金型メーカーに導入を勧める。
▽社名:田口型範
▽所在地:埼玉県川口市中青木2‐20‐15
▽代表取締役:田口順▽創業:1947年
▽従業員数:140人
▽事業内容:鋳造用金型・木型、5軸加工、試作、解析、計測
▽保有するハース社製設備:「VM-3」3台、「VM-6」1台、「VF-6/50」1台、「TL-1」1台。
金型新聞 平成27年(2015年)5月14日号
関連記事
最先端 競演378社 4月18日〜21日 インテックス大阪 4月18日(水)から21日(土)まで、大阪市住之江区のインテックス大阪で、インターモールド2018が開かれる。5軸制御マシニングセンタ(MC)やバレル工具、高…
荒、仕上げ用など3製品 MOLDINO(東京都墨田区、03-6890-5101)はこのほど、刃先交換式工具シリーズから高送りラジアスミルなど3製品を発売した。製品ラインアップを拡充し、金型加工の多様なニーズに対応する。…
モールドプラスセンターは創業30年の金属表面処理「イエプコ処理」の受託メーカー。創業時は金型部品を扱っていたが、15年前にイエプコ処理設備を導入し、受託加工を開始した。 同処理はスイス・イエプコ社が確立した表面処理技…
次代の金型加工支える最新技術一堂に 次世代自動車の台頭や、カーボンニュートラルへの対応など、金型業界を取り巻く変化は加速度を増している。そんな状況下で、4年ぶりに大阪で開催された「インターモールド2022」。こうした変化…