金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MARCH

03

新聞購読のお申込み

がんばれ!日本の金型産業特集
櫻井鉄工所 櫻井 健一郎 社長

顧客に合わせて工夫百様
櫻井鉄工所 技術
要望や設備に応じて冷却、ガス抜き

ブロー成形金型を手掛ける櫻井鉄工所は、成形メーカーの業績に最も貢献する金型造りにこだわる。取引先の得意な技術や設備を考慮して、ガス抜きや冷却を工夫し、生産性が上がり、補修もし易い金型を造る。櫻井社長は「百社百様の要望に応える金型造りに取り組んでいる」と話す。
同社が取引するのは化粧品や飲料のプラスチック容器などを成形する会社。成形品は意匠性があり、身体に触れるものも多く、品質要求も高い。これをいかに効率良く生産するかが取引先の課題。ところが取引先で得意な技術は異なり設備も違う。金型の使い方や要望もバラバラだ。
こうした百社百様の取引先に、同社はより使い易い金型を造る。生産現場を訪ね、成形品の形状や品質、生産性への要望、成形機の特性に合わせて冷却やガス抜きに工夫を凝らす。さらには補修しやすい構造にしたり、機械の使い方なども指摘し、成果が上がるようトコトン取り組む。
提案型の金型造りを始めたのは7年前、ある成形メーカーに自らの提案で成果が出たのがきっかけ。「要望に応えるためにした工夫や指摘が成果に大きく結びつく。そこに喜びを感じ、金型メーカーの役目と思った」と櫻井社長。
その後は独学で成形や機械の技術を学び、成形メーカーと交流も始めた。今では成形機メーカーも加わり約30社が集まり勉強会を開く。「技術革新に終わりはない。より一層取引先の要望に応えていきたい」。

櫻井鉄工所 人
喜んで貰うために1日も早く、品質良く

櫻井鉄工所では、取引先に少しでも早く品質の優れた金型を届けようと取り組む。櫻井社長は「取引先に喜んで貰えるのであれば、『納期通り』『図面通り』ではない金型も造る。これが櫻井鉄工所のモットー」と話す。
もちろん納期は受注契約したときに決める。しかし、ときに櫻井鉄工所ではその通りには造らない。比較的に納期の長い30日なら2日でも1日でも早く、短期の10日でも半日でも早く完成するよう挑む。
金型の部品や構造を図面通りに造らないことも。生産性や使い易さにつながるアイデアが閃けば取引先に提案し、金型に盛り込んでいく。「常に取引先それぞれの個性や特性を頭に思い描きながら、改善のアイデアを考えている」。
こうした、取引先のために時間も努力も惜しまない活動の背景には、社内の技術の平準化や、一丸となり金型造りに向かう姿勢がある。
熟練者は若手に技術や知恵を教え、新たな知識やアイデアは全員で共有する。そして技術者が協力し優れた金型に仕上げていく。これが同社の特長であり競争力にもつながっている。
ものづくりを支えるシステムメーカーに―。櫻井社長には、そんな将来の目標がある。それは金型の枠を飛び越え、成形など塑性加工にも事業領域を広げて製造業に貢献する企業になるということ。「金型にとどまらず、複合的な提案で取引先にもっと喜んで貰えるようになりたい」。

櫻井鉄工所 櫻井健一郎社長
会社メモ

代表者=代表取締役・櫻井健一郎氏
設立=1969年
所在地=大阪府東大阪市高井田本通3-3-25
電話=06・6618・2300
FAX=06・6618・2301
URL=http://www.sakumold.com
E-mail=info@sakumold.com
資本金=300万円
主要製品=プラスチックブロー成形(ダイレクトブロー成形・インブロー成形・インモールド成形)金型の設計製作、修理
主要設備=マシニングセンタ「MB66VB」、「MB46VB」「MB56VA」(オークマ)など4台、NC フライス盤「FMB40」(大隈豊和機械)1台、NC 旋盤「DL75×150」(大日金属工業)1台、平面研削盤「PSG64DX」(岡本工作機械製作所)1台、CAD/CAM「FF/eye」(牧野フライス製作所)2台、ブラストマシン(厚地鉄工)1台、切断機(平和テクニカ)1台など。

金型新聞 平成26年(2014年)6月6日号

関連記事

最新の金型補修機器・技術7選【Breakthrough】

金型の摩耗や欠け、ヘタリなどを補修するのに欠かせない肉盛溶接機。TIGやレーザーなどさまざまな方式が存在し、より作業性やスピードを向上させたモデルなどが登場している。また、最近ではAM技術を活用し、加工と補修を1台に集約…

中小企業庁 再構築補助金に加点措置

経済産業省・中小企業庁は発注企業が下請け取引適正化を宣言する「パートナーシップ構築宣言」の宣言企業にインセンティブを拡充する。宣言した企業が「事業再構築補助金」に申請する際、加点措置を講じる。中堅企業を中心に多くの協力先…

ミスミグループ本社 ガス抜き部品を強化

樹脂の高機能化に対応 無料モニターキャンペーンも  ミスミグループ本社(東京都文京区、03-5805-7050)がガス抜き部品の品揃えを強化している。3年ほど前から取り組み始め、「フィルター付きピン」や「スリット入れ子」…

この人に聞く 2014 C&Gシステムズ 塩田 聖一社長

この人に聞く 2014 C&Gシステムズ 塩田 聖一社長

金型は成長産業 「金型は世界的には成長産業」―。そう話すのはCAD/CAMメーカー、C&Gシステムズの塩田聖一社長。コンピューターエンジニアリング(CE)とグラフィックプロダクツ(GP)の合併から4年半、年平均の成長率1…

この人に聞く2017<br>安田工業 安田 拓人社長

この人に聞く2017
安田工業 安田 拓人社長

微細加工の大型化に対応  工作機械の「マザーマシン」として世界で高い評価を得ている安田工業。近年、金型業界でもニーズが高まる微細加工向けとしてJIMTOF2016で「YMC650」を発表し微細加工分野の開拓に努めている。…

トピックス

関連サイト