金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

APRIL

30

新聞購読のお申込み

小径工具で精密加工
山田金属彫刻

細いリブのコアや3次元の電極

品質・価格、要望に合わせ

DSC07559_R DSC07554_R
▲左 細いリブのコアや電極  右 切削で加工した般若心経

 細いリブが連なるコアや滑らかな3次元曲面のある電極。山田金属彫刻(京都市山科区、075・591・2804)は、こうした形状が複雑で精密な金型の入れ子や放電用電極を手掛ける。培った切削と放電の技術や長年のノウハウで、金型メーカーが求める品質やコストに応えている。

 同社は小さなワークの微細な加工に特化している。受注するのは殆どが手の平に乗る大きさで、切削や放電で細い溝や曲面を加工する。特に得意なのが小径工具による切削で、10㎜角の入れ子の加工でφ0・06㎜のエンドミルを使って細かなリブを加工したこともあるという。
 微細切削の源流は、創業事業の彫刻。今でも入れ子などに文字や数字の彫刻をしており、山田竜治社長は金属にタテヨコ3㎜、深さ0・05㎜の文字を刻んだ般若心境の見本を見せてくれた。「この彫刻で加工技術を磨き、入れ子や電極へと広がっていった」。

 そして同社が独特なのは、金型メーカーの品質、価格の要望に応じて切削と放電を使い分けること。それほど複雑な形でなくてもシャープなエッジを求めるのなら放電。深いリブと曲面が組み合わさり加工精度のためには放電が最適でも安い価格と短い納期を望むなら切削で加工する。
 電極の加工を省ける切削は加工時間が短く、電極の電極をそのまま転写する放電は品質はいいが時間が長い―。例えば金型メーカーにはそんな先入観を持つ人もいるが、「それはあくまで特性。お客様のニーズをしっかり把握して、切削と放電それぞれの長所を生かして要望に応えている」。

 最近は、このところ金型に使われることが多くなった超硬合金の直彫り切削にも取り組んでいる。山田社長は「もっと加工技術の幅を広げて、お客様の望みに応えていきたい」。


会社メモ

▽京都市山科区東野八反畑21‐5
▽代表取締役・山田竜治氏
▽創業・1970年
▽社員数・11人
▽事業内容・機械彫刻、金型彫刻、刻印、NC三次元加工、放電加工など。


金型新聞 平成27年(2015年)2月10日号

関連記事

ものレボ 生産工程など見える化[金型応援隊]

中小製造業ではフレキシブルな対応や生産性向上を図るためのデジタル化が喫緊の課題だ。 2016年創業した『ものレボ』は現場の工程管理、在庫管理、受発注管理、分析などの見える化を図るDXアプリ『ものレボ』を開発し、従来ホワイ…

がんばれ!日本の金型産業特集<br>ダイス 須賀 一夫 社長

がんばれ!日本の金型産業特集
ダイス 須賀 一夫 社長

簡易試作金型で道拓く 低価格・短納期を生み出した設備投資 「インターモールド・金型展に毎回出展しているが、国内外の来場者から『なぜ安くできるのか』と聞かれる」と同社の須賀社長は笑顔。 小ロットのプラスチック射出成型品向け…

日立ハイテクマテリアルズ 金型管理サービス開始
実査棚卸からDB化まで

 エネルギーや機能化学品、電子材料などを販売する日立ハイテクマテリアルズ(東京都港区、島津剛社長)は金型の実査棚卸から、保管、データベース(DB)による管理運営まで総合的に請け負う「金型管理サービス」を開始した。将来的に…

O2 代表取締役社長CEO ・松本 晋一氏 「疎連携」で個社を成長

IBUKI を売却大企業の足りないパーツに成長を加速し100億円企業へ 7年前に買収したプラスチック金型メーカーのIBUKIを昨年、自動車部品メーカーのしげる工業に売却しました。売上利益ともに過去最高の予測、中国企業と基…

山崎 達博さん 玉成と保全の技能を次代に教える【ひと】

鉄の板を金型でプレスすると起こる想定外の歪みや割れ。その原因を見極め、溶接と研磨で補正し、目指す品質に導いていく。解析が進化した今も、自動車のドアや骨格部品の金型は人による玉成がカギを握る。その技能を次代に教えている。 …

トピックス

関連サイト