金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MAY

02

新聞購読のお申込み

金型の寿命、1.5~5倍に<オカノブラスト>

WPCと鏡面

ハイスなどの微粒子を高速衝突させて金属を鍛錬するショットピーニング(WPC処理)と、鏡面に磨いて耐摩耗性を高めるラッピング。オカノブラスト(堺市中区、072・234・0999)は、この2つの加工を複合させて金型の寿命を飛躍的に伸ばす独自の技術を持つ。もともとある部品メーカーのために開発したが、今では冷間鍛造やプレスの金型に広く採用されている。
同社が「タフラット」と呼ぶこの技術は、WPC処理をした後でラッピングをする。WPCは微粒子の衝突による鍛錬と熱処理の効果で硬度や疲労強度が高まるが、微粒子の打撃痕で微細な凹凸ができ、クラックの原因になる。ラッピングするのはこの凹凸をなくすため。つまりタフラットは鍛錬をした表面をさらに磨き、強度も耐摩耗性も高める技術。金型に使えば、寿命が1・5~5倍に伸びるという。

ショットピーニング(上)
ラッピング(下)

8年前にある輸送機部品メーカーから冷間鍛造金型の耐久性を高める方法について相談を受けたのがきっかけ。試行錯誤の末に自社の2つの加工を組み合わせてみたら金型の寿命は驚くほど伸びた。WPCとラッピングを一貫するため別々に加工(1日、3~5万円)するのと比べて費用は5分の1~10分の1に。加工時間も30分~1時間ほどしか掛からない。
金型に使えると分かり、昨年11月には輸送機部品メーカーとこの処理技術で共同特許を取得。国の補助事業にも選ばれ、加工後の疲労強度を検査する装置も導入した。金型メーカーからの受託(WPC・φ100~150㎜長さ2mまで、鏡面・φ400㎜まで厚さ100㎜まで)も始め、今では冷間鍛造やプレスの金型での採用が増えているという。
オカノブラストはショットブラストを基盤技術とするWPCやラッピング、二硫化モリブデンショット、ブラスト処理を手掛ける。岡野俊之専務は「ブラストの技術は今なお、未知数。これからも加工精度を高めたり、組み合わせたりして、金型などに役立つ技術を見つけたい」。

オカノブラスト
▽大阪府堺市中区東山644、072・234・0999
▽設立1982年▽代表取締役・岡野俊博氏▽社員数24人
▽事業内容・ブラスト処理、WPC処理、二硫化モリブデンショット、ラッピングの受託加工。

金型新聞 平成26年(2014年)5月14日号

関連記事

三恵技研工業 増肉加工、超ハイテン冷間プレス【特集:プレス加工の未来】

自動車用マフラーやボディ部品などを手掛ける三恵技研工業(東京都北区、03・3902・8200)は近年、プレス加工の技術開発に力を入れる。主要顧客である自動車産業でEV化や現地生産化が進み、事業環境が大きく変化する中、増肉…

インターモールド2016<br>最新加工技術が集結

インターモールド2016
最新加工技術が集結

4月20〜23日 インテックス大阪 企画展や併催展も充実  「インターモールド2016/金型展2016」と「金属プレス加工技術展2016」が4月20日から23日までの4日間、大阪市住之江区のインテックス大阪で開かれる。金…

次世代車で金型産業も変化
日本金型工業会

業界の将来を考える新潟でシンポジウム  日本金型工業会(小出悟会長・小出製作所社長)は9月26・27日の2日間、燕三条地場産業振興センター(新潟県三条市)で「第5回金型シンポジウムin新潟」を開いた。基調講演やパネルディ…

最大1tまで搬送
昭和飛行機工業

金型向けの 電動アシスト台車  昭和飛行機工業(東京都昭島市、042-541-2111)はこのほど、最大重量1tまでの金型搬送に適した電動アシスト台車「LUXST Safer(ラクスト セーファー)」を発売した。保守メン…

本紙金型メーカー経営アンケート

本紙金型メーカー経営アンケート

身の丈に合った経営!  金型しんぶん恒例の「金型経営アンケート2014」の《競争力を維持していく上で重要なテーマ》のベスト3は「高精度」「短納期」「得意先との連携」になった。「高精度」がダントツの1位(14%)に座ったの…

トピックス

関連サイト