自動車や電子部品などの開発サイクルが短くなる中、製品開発における課題の一つとなっているのが試作品や試作用金型の製作だ。加工プログラムやジグを作る高度なノウハウが必要で、それにかかる時間も手間も負担が大きい。しかし切削加工…
牧野フライス製作所が微細精密加工の大型機
自動車用ライト金型に
牧野フライス製作所はこのほど、大型サイズの微細精密加工機「iQ500」を発売し、9月から出荷を開始する。既存の「iQ300」を一回り大きくし、高精度で大型化する自動車用ヘッドライトの入れ子金型などをターゲットとした。
テーブル作業面を800×500㎜確保、iQ300(600×400㎜)よりも一回り大きくし、高精度で大型化する自動車のヘッドライトの導光板の入れ子金型や、多数個取りの精密金型での採用を想定している。
大型でも高精度加工を可能にする、様々な新技術を盛り込んだ。主軸には剛性の高いころがり軸受を採用。熱変位を抑制するため、主軸冷却油を±0・5度から±0・1度にするシステムを搭載。部品の公差も厳しくし、静圧軸受に近い回転振れ精度を実現。
300㎏のワークでも高生産性を維持するため、摩擦係数が低く、剛性の高いころがり案内を採用。制御面では、最小設定単位を100ナノから10ナノとしたほか、1・25ナノの高分解能スケールフィードバックを採用。
標準価格は3900万円(税別)で、年間50台の販売を見込んでいる。
金型新聞 平成28年(2016年)5月14日号
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