金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

FEBRUARY

03

新聞購読のお申込み

植田機械 専務取締役営業本部長世古秀人氏に聞く−金型業界の未来−

更なる価値に活路
超微細や新素材金型+成形

世古秀人氏 日本の金型産業は今、かつてない変化の時代を迎えているのではないでしょうか。金型の需要はここ数年、自動車や電子機器業界の好転により堅調に回復してきました。しかし、その水準はまだリーマン・ショック以前には戻っていません。その背景には、ものづくり企業のグローバル化があり、この動きは今後も進むと思われます。

とはいえ、こうした向かい風の経営環境でも、日本の金型産業は勝ち残るでしょう。戦後復興、高度成長を経て経済大国となった日本のものづくりを支え、世界をリードする高度な技術を構築してきました。そして、その高い技術を次代へと継承し、優れた技術者を育ててきました。これまでに培った技術力や経験を活かすことで、時代が求める新たな金型や製品を生み出すことができるはずです。

そこで大切なのは、ものづくり企業の志向の変化を柔軟に対応することだと思います。ものづくり企業の多くは、需要を求め、また為替リスクを回避するため、世界で地産地消を進めています。海外で現地向けの生産を、日本で国内向けの生産や製品開発をする傾向が強まっています。そして、品質が高く価格競争力のある製品を短期間で開発し、国内外で拡販していく。

最先端の生産財で後方支援

そうした中で、ものづくり企業が金型産業に求めていることは何か。それは、最先端技術を活用する製品の開発や、安定した品質で製品を量産する技術の確立、高品質で低コストの部品調達などを「金型」という立場からサポートして欲しいということではないでしょうか。

ですから、▽微細・精密、新素材などの製品の金型開発にチャレンジする▽ものづくり企業の生産技術にも参画する▽部品量産も手掛け、金型+成形によるトータルメリットを打ち出す―といったことに取り組むことが、未来を拓くカギになるのだと思います。

実際に、このところの金型業界を俯瞰してみると、微細・精密な加工技術や、新たな素材の塑性に関する知識が必要なレンズや電子部品、自動車部品、医療機器などの金型は注目され、需要も増えています。その一方で、部品の量産もしたり、生産技術にも参画したりする金型メーカーは、ものづくり企業にとって無くてはならない存在になっています。

ただ、新たな事業に挑戦するには、技術力や経験に加え、最新の加工技術が必要です。生産財は常に進化し、日進月歩で新たな技術が登場しています。これまで金型産業とともに歩んできた当社は今後も、「商社」という立場から、挑戦する金型メーカーの方々を応援し続けます。

金型新聞 平成29年(2017年)1月20日号

関連記事

20年度事業 ウェブ活用を推進
金型工業会 オンラインで総会

 日本金型工業会(小出悟会長)は6月5日、第8回の定時総会を開催した。小出会長の続投を承認したほか、副支部長全員の留任を決めた。コロナウイルスの影響拡大が見通せない中で、可能な範囲で事業を進めていくことを確認。テレビ会議…

KMC 測定表自動作成ソフトを発売

測定管理をデジタル化 KMC(川崎市高津区、044・322・0400)はこのほど、金型や部品などの測定データのデジタル化と自動測定表作成が可能なソフトウエア「測定電子カルテ」を発売した。測定器メーカー問わず対応。月額3万…

高野 英治さん 第50代天青会会長に就任した[ひと]

今年5月、日本金型工業会東部支部の若手経営者や後継者で組織される天青会の第50代会長に就任した。「つながりを創る」をスローガンに掲げ、コロナ禍で希薄化した会員同士のつながりや、海外とのつながりを強化する活動に取り組む。 …

JFEスチール ギガキャストに対抗、大型部品統合する冷間プレス

従来11部品だったリアメンバを3部品に削減 JFEスチールはこのほど、1470MPa級の超高張力鋼板(超ハイテン材)で自動車の大型部品を統合する冷間プレス技術を開発した。新技術の適用対象部品は、後面衝突から車体保護を担う…

【特集:技能レス5大テーマ】1.加工プログラムの効率化

AIで自動作成 金型の加工プログラム作成は、熟練技能者の経験や知識に依存するケースが多い。金型づくりにおける長年の経験に基づくノウハウが必要とされる。しかしそれをAI(人工知能)で効率化し、経験の浅い技術者が経験者並みの…

トピックス

関連サイト