金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

NOVEMBER

30

新聞購読のお申込み

この人に聞く2017
安田工業 安田 拓人社長

微細加工の大型化に対応

 工作機械の「マザーマシン」として世界で高い評価を得ている安田工業。近年、金型業界でもニーズが高まる微細加工向けとしてJIMTOF2016で「YMC650」を発表し微細加工分野の開拓に努めている。安田拓人社長に微細加工分野における戦略を聞いた。

ニーズに応える技術

安田 拓人社長

 1969年3月生まれ。94年安田工業入社、99年に常務取締役、2009年代表取締役に就任。

 ―「YMC650」の開発背景と特長は。
 09年に微細加工向けの「YMC430」を発売しました。主軸4万回転・全軸リニアモータ仕様で、1ミクロン以下の加工精度が出せると評判になり販売も好調です。自社製ロータリーテーブルを搭載した5軸仕様も徐々に伸びており、微細加工市場の拡大を実感していました。そこで製品のバリエーションを広げようと、より大きなワークを想定した「YMC650」を開発しました。移動量X軸600㎜、Y軸500㎜とストロークを大きくしつつ、当社独自の機体温度制御システムによりスピンドル内部まで冷却液を循環させることで、長時間安定して高精度加工できることが大きな特長になります。

―想定する市場は。
 カメラレンズやコネクターなど電子部品が拡大していると見ています。「YMC650」の想定市場はまだはっきりとしていませんが、燃料電池のセパレーターの金型や自動車用ヘッドランプのレンズ金型などがあると思います。

YMC650

YMC650


―今後の販売戦略は。
 微細加工では機械のみならず、加工技術、プログラミング、治具、工具測定などあらゆる要素が必要ですが、特にお客様に提案できる加工技術を持たなくてはいけません。そこで微細加工の加工研究に力を入れていきます。お客様からのテスト加工はもちろん、独自の加工研究で面粗度を上げる方法(加工条件)や超硬など新素材のテスト加工などで技術の蓄積を図っていきます。現在、本社工場のテスト加工現場を刷新中で、二重の恒温室(22℃±0・2℃)を作り上げ、そこに「YMC650」などを設置し、徹底した温度管理の下でテスト加工が行えるようにしていきます。

―今後強化していくことはどんな所ですか。
 強化しているのはソフト面です。5軸の芯出しや測定など高精度加工を簡単にする「新OpeNe」というインターフェースやYASDAコネクトというIoTに関連する機能で、温度管理や加工誤差など機械の見える化を図り、お客様に機械能力を100%使ってもらうための機能を充実させていきます。

金型新聞 平成29年(2017年)3月10日号

関連記事

高野 英治さん 第50代天青会会長に就任した[ひと]

今年5月、日本金型工業会東部支部の若手経営者や後継者で組織される天青会の第50代会長に就任した。「つながりを創る」をスローガンに掲げ、コロナ禍で希薄化した会員同士のつながりや、海外とのつながりを強化する活動に取り組む。 …

この人に聞く2016 <br>C&Gシステムズ 塩田 聖一社長

この人に聞く2016
C&Gシステムズ 塩田 聖一社長

開発やサポートを強化 金型業界を支え続ける存在に  金型用CAD/CAMメーカー、C&Gシステムズの業績が回復を続けている。グラフィックプロダクツとコンピュータエンジニアリングが合併してから6年間の年平均成長率が9%を超…

3Dプリンタ活用を支援する研究開発拠点を開設 酒井仁史氏(NTTデータザムテクノロジーズCTO)【この人に聞く】

独EOS社の金属3Dプリンタの日本代理店を務めるNTTデータ ザムテクノロジーズ(XAM)。昨夏に、大阪市内に金属3Dプリンタ15台のほか、多様な検査装置を備えた「デジタルマニファクチャリングセンター(DMC)」を開設し…

進化する金型のスマート化

 ITやセンシング技術を駆使した「金型のスマート化」が進んでいる。温度や圧力など様々なセンサを金型に取り付け、インターネットに接続することで、金型の状態がいつでもどこでも把握できるようになるほか、取得したこれらのデータを…

直彫加工のニーズに応え、横型の微細加工機を開発 塚田良彦氏(東洋機械製作所 取締役Th事業部長)【この人に聞く】

長年、工作機械や放電加工機メーカーのOEMやODMを手掛けてきた東洋機械製作所。鋳造から機械設計、製作、塗装、組立までを手掛ける能力の高さから多く機械メーカーの製品の設計や製造を請け負ってきた。そんな同社が35年ぶりに自…

トピックス

関連サイト