金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JANUARY

13

新聞購読のお申込み

金型工場にIoT化の波
稼働状況などを監視

生産効率向上に活用

ひとめで分かる機械の稼働率

ひとめで分かる機械の稼働率

 金型製造現場をIoT(モノのインターネット)化する動きが出始めている。マシニングセンタ(MC)や放電加工機など生産設備の新旧やメーカーを問わずに、それらの機械情報を取得し、クラウド上で分析できるシステムやサービスが登場。今まで把握が難しかった工場内のあらゆる機械の稼働状況を数値化し、稼働率や品質の向上を図ることができる。金型に要求される精度や品質が年々厳しくなる中、いかに効率良く高品質な金型を製造していくか。今後、こうしたシステムやサービスが広がるのは必至だ。

 ゼネテック(東京都新宿区)は今年8月、工場内にある設備の稼働状況などを監視できるモニタリングサービス「GC遠隔稼働監視ソリューション」の提供を始めた。ネットワーク機能のない既存設備にも対応可能で、稼働率の改善などに活用できる。

 同社が提供するIoTプラットフォーム「Surve‐i」を基に構築した。シムトップス(東京都目黒区)が販売する電流センサ「MCW」を使い、生産設備の電流のオン/オフを検知。「電源」、「運転状況」などの情報を取得し、クラウドサーバに上げ、遠隔で設備の稼働監視ができる。

 日本金型産業(東京都大田区)でも今年初めから、同様のシステム「マリンバM3」をシムックス(東京都港区)と協業し、販売している。「IoTというと、難しく考えがちだが、まずは機械の稼働状況を把握するだけでも、導入する効果はある」(日本金型産業)。
 「マリンバM3」を導入したプラスチック金型メーカーの長津製作所では、MCなど13台に取り付け、稼働状況を分析したところ、今まで把握していなかった夜間の稼働率が極端に低いことが分かった。そこで段取りなどを改善し、月産1型だったある金型を3型にまで増やせたという。

 これらのシステムは今後、電力だけでなく、圧力や温度など対応できるセンサの種類を増やし、機械の様々な情報を取得できるようにするという。

 ある製造業向けコンサルティング会社は、「今はIoTの過渡期。各社が方向性を探っているのが現状だが、将来的に効率良く品質の良い物を作るには、間違いなくこうした技術を活用する必要がある。重要なのはこうした機器を使って何をするかだ」という。今後、IoTに関連した技術は益々進化していくことは間違いない。それをどう活用していくかは、各社各様の対応が必要だ。

金型新聞 平成29年(2017年)9月10日号

関連記事

鈴木工業 デジタル技術を駆使し、スピード追求した金型づくり【金型の底力】

自動車用プレス金型を手掛ける鈴木工業は、スピードを追求した金型づくりを進める。これまでにシミュレーションソフトなどのデジタルツールを導入したほか、金型部品の分散加工などに取り組み、金型製作のスピードを向上させてきた。足元…

日新精機が繁忙期対策のために進めることとは

協力企業との連携推進 時期によって業務の量に差が生じることは少なくない。特に金型業界では、製品のモデルチェンジや更新のタイミングなどに受注が集中するため、繁忙期と閑散期で現場の稼働状況は大きく異なる。繁忙期には残業や休日…

放電精密加工研究所 大和事業所で自社展

バイオプラの加工デモ 放電精密加工研究所(横浜市港北区、045・277・0330)は12月5、6日の2日間、大和事業所(神奈川県大和市)でプライベートショーを開催した。サーボプレス機事業や金型事業の取り組みを紹介。2日間…

2025年2月金型生産実績 前年同月比 6.7%減の247億円

プレス用金型は2.3%増、プラ用金型は17.7%減 2025年2月の金型生産は、前年同月比6.7%減の247億378万円となった。前月比では11.0%増だった。数量は前年同月比9.6%増、前月比では26.1%の大幅増とな…

福井精機工業がPC付MCなど6台設備

福井精機工業がPC付MCなど6台設備

樹脂リテーナー金型を柱 丸モノ・角モノ 何でも挑戦!  「丸モノ金型」の福井精機工業(大阪市大正区)は昨年10月、パレットチャンジャ―付き立形マシニングセンタなど6台を設備し、新たな挑戦に入った。主力のトヨタ自動車グルー…

トピックス

関連サイト