金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JANUARY

17

新聞購読のお申込み

IoT、AI 活用広がる JIMTOF総集編

11月1日から6日間、東京ビッグサイト開かれた「日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」。最新の加工技術に加え、IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)の活用など、ものづくりの未来を提示した。こうした最新のツールは金型づくりにどのように活用できるのか。自動化や複合加工技術はどこまで進化しているのか。JIMTOF2018で金型に関する加工技術の進化を取材した。

IoT、AI 活用広がる 変わる金型づくり

出展機の稼働状況を一括表示


   JIMTOF2018の「主役」の一つは、機械や機器をインターネットでつなぐ「IoT」。企画展示では会場を一つの工場に見立て、73社の展示機器約300台を接続。プラットフォームを介し大型モニタで稼働状況を一括表示した。
   日本工作機械工業会の稲葉善治技術委員長(ファナック会長)は「つなぐことはできる。大事なのは何をするかだ」と課題を強調。今回は実用的な新たなIoT活用法が登場した。

機械の稼働状況を監視

   一つが保守監視サービス。ヤマザキマザックの「MazakiCONNECT」は機械をクラウドにつなぎウェブで稼働状況を把握。保守や加工プログラムのバックアップを支援する。
   保守監視や稼働状況の確認は稼働率向上につながる。稼働監視を活用する金型メーカーは「見えなかったものを数値化するだけで2割ほど稼働率が上がった」という。

機器でもIoT化が進む


   AIの活用法も披露された。オークマは主軸に振動センサを搭載。異常をグラフ化することで補修時期を予測する。碌々産業は機械の監視に加え、集積したデータをAIで分析。熱変位補正などの自動化につなげる。三菱電機もAI搭載の形彫放電加工機を発表。ノウハウが必要な放電の条件設定を最適化する。

工作機械のメンテナンス時期を予測

  機器や工具でもIoTの活用が広がっている。THKはリニアガイドにセンサを内蔵し、損傷具合などのデータをオンラインで管理・分析できるサービスを展示。工具ではサンドビックが独自のIoTプラットフォームと機器にセンシング機能を持たせた製品を披露。
 データを有効に活用できるアプリケーションの開発も進む。ファナックが提供するプラットフォーム「フィールドシステム」では28個のアプリが提供可能になり、同様の「Edgecross」では年内にも10個以上に増える予定だ。

  一方で、ある機械メーカーは「各社ともまだ模索段階」と話す。セキュリティ面の不安や、ネットワーク化が未整備という企業も多く、導入までのハードルは依然として高いからだ。今後はこうした課題をいかに解決していくかが鍵となる。「全ての企業がメリットを享受できるような仕組みを構築したい」(稲葉技術委員長)。

金型新聞 平成30年(2018年)12月10日号

関連記事

日本精機とソディック ダイカスト金型向けの大型金属3Dプリンタを共同開発

ダイカスト金型メーカーの日本精機(名古屋市守山区、052・736・0611)とソディックは技術提携し、ダイカスト金型向けの大型金属3Dプリンタを共同で開発する。金型向けの金属3Dプリンタを手掛けるソディックと、プリンタで…

大昭和精機 回転中工具の高精度測定・補正

機械加工の課題の一つに機内工具測定が挙げられる。特に精密加工分野においては、工具の摩耗状態や刃先の動的振れ量を精確に測定する必要がある。本稿では、撮像式機内工具測定器「Dyna ZERO Vision」の機能説明のほか、…

形彫2機種発売
ソディック

大型と精密部品向けAI活用や新電源搭載  ソディックは形彫り放電加工機のシリーズ拡充を図っている。このほど、自動車の大型部品や、精密部品向けの放電加工機2機種を発売した。  大型部品向けの「AG200L」は、従来のC型コ…

金属3Dプリンタ受注開始
東芝機械

 東芝機械は、小型から大型部品の造形が可能な金属3Dプリンタ「ZKシリーズ」の受注を開始した。レーザと金属粉末を同時に照射し造形する指向性エネルギー堆積方式(DED)方式で、高速、高精度な造形を可能にした。  ZKシリー…

東京精密 切粉の噛み込み検知システムを発売 加工不良を未然に防止

東京精密(東京都八王子市、042-642-1701)はこのほど、マシニングセンタ(MC)の主軸部とツーリング部の間への切粉の噛み込みを検知するATC(オートツールチェンジャー)触れ検知システムの新型「RD10」を発売した…

トピックス

関連サイト