金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

APRIL

03

新聞購読のお申込み

金型に押し寄せるCASE

 100年に一度の変革期と言われる自動車業界。それを語るときに欠かせないキーワードが「CASE」だ。「C=コネクテッド(つながる)」、「A=オートノマス(自動運転)」、「S=シェア(共有)」、「E=エレクトリック(電動化)」の頭文字をとったもので、自動車メーカーもCASEに対応するための開発投資を積み増している。もちろん、金型需要の8割を占めると言われる自動車業界だからこそ、CASEは金型にも変化を迫る。その影響が最も大きそうな一つが電子部品だ。CASEによって、「どんな電子機器が増えるのか」、「市場規模はどうなるのか」—。電子情報技術産業協会(JEITA)がまとめた2030年までの電装機器の見通しから、その動向をまとめた。

ECU生産額30年に1・9倍
金型需要も増えるか

ECUの需要は増えるとみられている(図出典:JEITA)

 「自動車向けの金型を手掛ける企業はバッテリー、モータ、電子部品の3部品に携わっていないと生き残れない時代になる」—。自動車メーカーと共同で燃料電池用のセパレータなどを手掛ける精密プレス金型メーカーのニシムラの木下学社長はそう指摘する。

 モータやバッテリーは、モータコアや電池向けの金型など比較的想像しやすい。一方、CASEによって広範な影響を受けそうなのが電子部品だが、多岐に亘るため、その中身は見えづらい。

 では、電子部品がどの程度で成長していくのか。JEITAが注目したのが、車の電装化で増大しているエレクトリックコントロールユニット(ECU、電子制御装置)の動向だ。ECU全体の2017年の世界生産額は9・5兆円。これが30年には約1・9倍の17・8兆円まで成長すると見通した。年率では約4・9%成長する見込みだ。

 さらに系統別に、情報系、環境対応系、ボディ系、安全系、センシング系、パワートレイン系の6つに分類(図)。なかでも、最も成長率が大きいのが、DC/DCコンバータや電力制御装置などの環境対応系のECU。17年には3000億円程度だった市場が30年には1・7兆円まで6倍近くの成長を見込む。

 次いで拡大が期待されるのはディスプレイ制御装置(HUD)などの情報系だ。1・9兆円から4兆円まで大きく成長するとみている。自動運転に不可欠な安全系やカメラやレーダなどセンシング系のECUもそれぞれ4兆円、1・7兆円と拡大すると見通している。

金型しんぶん 2019年12月10日

関連記事

11月の金型生産実績

11月の金型生産実績

前年同月比 5.1%増の347億7,100万円 プレス型は3.3%増、プラ型は8.9%増 日本金型工業会(会長牧野俊清氏)は、経済産業省機械統計(従業員20人以上)による2016年10月の金型生産実績をまとめた。それによ…

2023年12月金型生産実績 前年同月比7.4%減の309億円

プレス用金型は14.4%減、プラ用金型は5.8%減 2023年12月の金型生産は、年末需要もあり前月比では11.8%増加したが、前年同月比7.4%減の309億4,600万円。数量は前年同月比5.7%減、前月比では10.0…

2013年 金型メーカーの工作機械設備投資

広がる設備強化 国内17%増、海外23%増  国内外の金型メーカーは昨2013年、日本製工作機械を約510億円設備投資した。1台当りの工作機械を仮に2000万円とすると、2550台の投資をしたことになる。目的は、金型生産…

進化する超硬加工ー特集ー

進化する超硬加工ー特集ー

切削は高速、研削は高効率  超硬合金を金型材料として使う動きが広がりつつある。これまでは長寿命化などのメリットはあるが、加工しづらいことがボトルネックとなり、一部の金型でしか利用されていなかった。しかし近年、切削加工がで…

黒田精工 増加するモータコア需要に対応【特集:進む設備の大型化】

300t大型プレスを導入 黒田精工は昨年12月、モータコア金型などを手掛ける長野工場(長野県池田町)を拡張し、300t大型高速プレス機を導入した。ボルスター寸法の左右長さが3・7mの大型機で、2・3mや2・7mの既設機よ…

トピックス

関連サイト