金型や部品の造形で金属AMを活用する際、必ず指摘されるのがコスト。装置の価格はもとより、粉末材料が高価なことに加え、設計や解析などに多くの工数が発生するため、どうしても製造コストは高くなる。一方で、高い冷却効果による生産…
金型に押し寄せるCASE
100年に一度の変革期と言われる自動車業界。それを語るときに欠かせないキーワードが「CASE」だ。「C=コネクテッド(つながる)」、「A=オートノマス(自動運転)」、「S=シェア(共有)」、「E=エレクトリック(電動化)」の頭文字をとったもので、自動車メーカーもCASEに対応するための開発投資を積み増している。もちろん、金型需要の8割を占めると言われる自動車業界だからこそ、CASEは金型にも変化を迫る。その影響が最も大きそうな一つが電子部品だ。CASEによって、「どんな電子機器が増えるのか」、「市場規模はどうなるのか」—。電子情報技術産業協会(JEITA)がまとめた2030年までの電装機器の見通しから、その動向をまとめた。
ECU生産額30年に1・9倍
金型需要も増えるか
「自動車向けの金型を手掛ける企業はバッテリー、モータ、電子部品の3部品に携わっていないと生き残れない時代になる」—。自動車メーカーと共同で燃料電池用のセパレータなどを手掛ける精密プレス金型メーカーのニシムラの木下学社長はそう指摘する。
モータやバッテリーは、モータコアや電池向けの金型など比較的想像しやすい。一方、CASEによって広範な影響を受けそうなのが電子部品だが、多岐に亘るため、その中身は見えづらい。
では、電子部品がどの程度で成長していくのか。JEITAが注目したのが、車の電装化で増大しているエレクトリックコントロールユニット(ECU、電子制御装置)の動向だ。ECU全体の2017年の世界生産額は9・5兆円。これが30年には約1・9倍の17・8兆円まで成長すると見通した。年率では約4・9%成長する見込みだ。
さらに系統別に、情報系、環境対応系、ボディ系、安全系、センシング系、パワートレイン系の6つに分類(図)。なかでも、最も成長率が大きいのが、DC/DCコンバータや電力制御装置などの環境対応系のECU。17年には3000億円程度だった市場が30年には1・7兆円まで6倍近くの成長を見込む。
次いで拡大が期待されるのはディスプレイ制御装置(HUD)などの情報系だ。1・9兆円から4兆円まで大きく成長するとみている。自動運転に不可欠な安全系やカメラやレーダなどセンシング系のECUもそれぞれ4兆円、1・7兆円と拡大すると見通している。
金型しんぶん 2019年12月10日
関連記事
EV化などによる金型需要の変化やAMをはじめとする新たな製造技術の登場など金型産業を取り巻く環境はこれまで以上に大きく変化している。金型メーカーには今後も事業を継続、成長させていくため未来を見据えた取り組みが求められてい…
前年同月比3.9%増の265億1,300万円 プレス型は6・3%増、プラ型は6・3%減 日本金型工業会(会長牧野俊清氏)は、経済産業省機械統計(従業員20人以上)による平成26年1月の金型生産実績をまとめた。それによ…
激化する競争に勝ち残る 2017年がスタートして早や3カ月が過ぎたが、不安定な世界情勢の中で日本の金型メーカーは各社各様の課題に取り組んでいる。インターモールド・金型展の開幕を前に関西の金型メーカー様にお集まり頂き、現…
PART4 日本金型工業会 専務理事・中里栄氏に聞く「取引適正化」 取引ガイドラインを改定 イコールパートナーに ユーザーの意識にも変化 現在、春先に公表予定の「金型取引ガイドライン」の改定版の策定に取り組んでいます。…



