電機など国内回帰 需要増、生産能力オーバー 2015年の工業統計(品目編)によると、金型出荷額は前年比で3・5%伸び、リーマンショック後と比べても15%増加するなど回復を示している。だが、20年間でみるとピークだった9…
藤本敏樹氏著「金型産業連関表作成の試み」
金型の現状、データで俯瞰
![](https://kanagata-shimbun.com/wp/wp-content/uploads/2021/12/8f27800d8ff981630fcaaa76405f0b4c-1-1024x768.jpg)
日本の金型の動きを統計データに基づいて分析した論述は少なくない。そのデータベースとしてたびたび使われるのは政府が日本の金型生産をまとめた機械統計(従業員30人以上を対象に調査)や工業統計(同4人以上)だ。
産業連関表をもとに現状を俯瞰し分析する—。そんな新たな角度から日本の金型の現状を考察するのが、経済統計研究第49巻Ⅰ号(6月発行・経済産業統計協会)に掲載された「金型産業連関表作成の試み」だ。
著者は元信州大学イノベーション研究・支援センター客員研究員の藤本敏樹氏。これまでも金型や関連する産業の統計データを収集し解説した「金型統計要覧」を上梓するなど統計を通じ金型を研究してきた。
「金型産業連関表作成の試み」は、日本の各産業の生産・販売をまとめた産業連関表を利用。金型とそれに密接な自動車や家電、鉄鋼などの各産業との「中間投入率」や「輸入割合」などを比較し日本の金型の特性を紐解く。独自の論旨に視野が広がる。
金型新聞 2021年12月10日
関連記事
金型の製造コストが上昇している。金型の母材として多く使われる工具鋼や、各種金型部品などが相次いで値上げされたためだ。加えて、工場稼働に必要な電気料金も依然、上昇傾向にある。金型メーカー各社は、取引先への価格の引き上げ交渉…
表の見方 型種別生産の数量、重量、金額と前年同期比増減率(%)を記しています。内製は合計の内数です。2011~2019年は1年、2019年6月~2020年6月は1カ月の値です。 プレス型は16.7%増、プラ型は18.0%…
プレス用金型は7.4%増、 プラ用金型は9.7%減 2023年10月の金型生産は、前年同月比2.0%増の278億円と9カ月ぶりに前年を上回った。前月比では13.3%の増。数量は前年同月比2.8%減、前月比では18.4%の…
鍛造やダイカストは回復 経済産業省が発表した機械統計によると、2021年の金型生産額は3.9%減の3443億7900万円だった。4年連続で前年を下回った。 8型種のうち鍛造型やダイカスト型などの3型種で回復したが、プレス…