金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

DECEMBER

15

新聞購読のお申込み

かながた小町 工場見学会
日本金型工業会

女性が活躍する職場に
悩みや改善点を指摘

 日本金型工業会で始動した「かながた小町」は、第1回工場見学会を開き、プレス金型のナガラ(名古屋市中川区)を訪問し、同社の早瀬實会長との懇談会や金型工場を見学したほか、女性従業員との交流の場を設け、金型メーカーに勤める女性の悩みや企業に求める改善点などを討論した。

 かながた小町とは男性中心である素形材産業の中で、金型業界は比較的女性が活躍しやすいことをアピールするとともに、女性が働きやすいように金型工場の職場改善を促す活動のこと。参加者はアサヒダイテックの小川朋加課長、七宝金型工業の松岡咲希氏、名古屋精密金型の渡邊祐子部長、ムツミ工業の近藤紗也子室長で、早瀬会長はインターモールド名古屋で行われた「かながた小町パネルディスカッション」の影響で工場のトイレを改修したことに触れつつ、「女性が現場に入ると、段取りや自動化・省力化に向けた改善(ジグ製作など)、時短につながっていく。当社も現場に女性が入っており、育児休暇を取っている社員もいる」と話す。工場見学では早瀬会長が率先して工場内を案内し、創業時の社屋や当時から使っている機械、最新の5軸加工機などを紹介した。

 ナガラの女性従業員との懇談会では女性が金型製造現場で活躍できることや全く知識がなくても仕事を覚えていける職種であることを確認。その上で足りていないのは女性も働ける、活躍できることが周知されていないことだと指摘。早瀬会長はテレビCMを放映した過去を振り返り、「金型メーカーがテレビコマーシャルを打つと多方面からバッシングを受ける。1社では難しいが、金型工業会でPRするのが良いのではないか」とアドバイス。かながた小町は4月15日から行われるインターモールド大阪でのパネルディスカッションをはじめ、座談会などが企画されている。早瀬会長は「この業界もみんなが良いねと言ってもらえるようにしないと。金型屋がもっとルンルン気分で仕事ができるようになれば良い」と語った。

金型しんぶん 2020年1月10日

関連記事

【特集:技能レス5大テーマ】5.工具管理・測定

属人をシステム化へ ツール測定機や工具管理システムなどを展開するZOLLER Japanの焼きばめ装置搭載ツール測定機「redomatic」は、工具を取り付ける焼きばめ工程から工具測定までを自動かつ高精度で行い、安全で効…

「計測、CAD/CAM、CAE技術生かし、DX化を推進」Hexagon先端技術開発室・立石源治室長【この人に聞く】

Hexagon(東京都千代田、03-6275-0870)は、計測やCAE、CAD/CAM技術を生かして製造プロセスのDX化を推進する「Smart Manufacturing(スマートマニュファクチャリング)ソリューション…

ソディック 情報伝達の自動化、ハードつなげる提案も【特集:金型づくりを自動化する】

自動化の仕組みづくりを支援 ソディックはハードだけでなく、工程間のさまざまなデータをつなぐ自動化の仕組みづくりを提案している。その肝となるのが、加工や計測プロググラムなどの「情報伝達を自動化する」(プロダクションイノベー…

【金型テクノラボ】安田工業 Labonosによる試作樹脂型の自動造形

自動車や電子部品などの開発サイクルが短くなる中、製品開発における課題の一つとなっているのが試作品や試作用金型の製作だ。加工プログラムやジグを作る高度なノウハウが必要で、それにかかる時間も手間も負担が大きい。しかし切削加工…

【特集:2024年 金型加工技術5大ニュース】3.デジタル

管理、調達を効率化 近年の金型工場では人手不足が深刻化しており、デジタル技術の導入による製造工程や管理工程などの効率化に向けた取り組みが加速している。多くの企業がセンシング技術を活用した見える化をはじめ、ITツール導入に…

トピックス

関連サイト