デジタル技術の進化で、相次いで登場する新技術。次世代の匠はそれらの技術を金型づくりにどのように活かしているのか。また、それら能力を習得するには、どのようなスキルや育成が必要なのか。本特集では、様々ある新技術の中でも、次世…
黒田製作所 工場新設、大型成形機導入 【特集:進む設備の大型化】
大型金型の需要に対応
プラスチック金型を手掛ける黒田製作所(岐阜県羽島郡岐南町、058・247・7423)は自動車向けの大型プラスチック金型に対応するため、本社そばに新工場を立ち上げ、UBEマシナリーの大型射出成形機「3000emⅡ」を導入した。投資額は約5億円で、自動車のEV化や部品の一体化、セット取りなどプラスチック金型の大型化に対応することで、新規需要の開拓を図る。
導入した大型射出成形機「3000emⅡ」は型締力3000t、タイバー間隔2050×1900、型盤寸法3200×2500の2プラテン式射出成形機で、省スペース化、省エネ、高速化を図るなどカーボンニュートラルに貢献し、作業性やメンテナンス性にも優れている。

社内トライで玉成まで円滑に
同社はこれまで130~1600tのトライ用射出成形機を持ち、3000tクラスの大型金型を手掛けた実績もあるが、顧客先でトライする必要があるなど課題があった。「今後は自動車のEV化や部品の一体化、セット取りなど大型金型の需要が伸びる」と黒田昌彦社長。大型射出成形機を導入したことでトライ領域を拡大し、社内で大型金型の玉成が可能になり、量産までの立ち上げもスムーズに移行できることは大きな強みとなる。
さらに、立ち上げた新工場に従来のトライ用射出成形機を集約。工場内物流の効率化を進め、トライセンターとして小型~大型まで幅広く対応していく考えだ。すでにサイドステップといった自動車の外装部品やドアパネルなど内装部品の引き合いも出ており、「これまで海外との取引実績はなかったが、大型射出成形機を導入したことで、海外の一部から引き合いも来ており、本格的に海外市場の開拓を検討していきたい」と大型需要への期待感を示す。

加えて、「大型射出成形機を導入したことは物流の2024年問題への対応にもなる」と黒田社長は指摘する。物流問題で遠方への金型の運送は難しくなる可能性があり、遠方の顧客先でトライし、一旦金型を戻して修正することは非常に難しい。「そういう意味でも社内トライできることは大きい」と話す。同社は金型を年間約500型製作できる生産能力を有しており、小型~大型まで幅広く対応できることを強みに新たな需要の取り込みを目指す。
会社概要
- 本社:岐阜県羽島郡岐南町伏屋9‐138
- 電話:058‐247‐7423
- 代表者:黒田昌彦社長
- 創立:1975年
- 従業員数:150人
- 事業内容:各種プラスチック用の射出成形金型設計・製作
金型新聞 2024年3月10日
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