プラスチック射出成形用金型メーカーの豊洋エンジニアリング(福岡県遠賀町、093-293-0114)は4月1日、「T・D・Cモールド」に社名を変更した。創業から30期目を迎えるのを機に、精密金型や微細加工を得意とする企業の…
縁舞SPACEAGENT 人工衛星部品を製作
金型メーカーなどと連携
金型設計や金型、部品、試作加工などを手掛ける縁舞(埼玉県志木市)が、航空宇宙部品に特化した別会社のSPACEAGENT(スペースエージェント、北海道大樹町)や金型メーカーなどと連携し、北海道科学大学が中心となって開発している人工衛星「HMU‐SAT2」に組み込まれる回転パネルユニットの製作に着手した。「HMU‐SAT2」は今年度中の打ち上げを目指しており、今後の準量産を見据え、金型技術を応用した。
製作しているのは、4枚のパネルで構成される回転パネルユニット。金型メーカーの他、成形メーカーや金型部品メーカー、化学メーカーなどが連携。縁舞・SPACEAGENTは設計マネジメント、監修、品質保証などを手掛ける。
パネルにはアルミニウム合金と宇宙空間に適したPEI樹脂「ウルテム」(SABIC社)を特殊な溶着技術で一体化させた材料を用いる。また、パネルを駆動させる機構には金属射出成形(MIM)によるギヤ(SUS360)と軸ピンをインサート成形した部品を使用。補助ギヤには超高分子量ポリエチレンを成形する特殊技術を活用する。
縁舞の鷹尾伸一社長は、「人工衛星全体に組立のはめ合い、摺動クリアランス、位置決めなどの金型技術が随所に散りばめられている。今後も金型技術を応用し、航空宇宙部品の需要を取り込んでいきたい」と語る。
同社は2020年に設立。バイオ・生分解性樹脂などの金型やモジュールの設計、試作加工などを手掛ける。同社設立後、別会社のSPACEAGENTを立ち上げ、航空宇宙部品の開発支援、設計、試作なども手掛ける。今年3月には同社が構想する国際ゴミ宇宙ステーション事業が「STARTUP HOKKAIDO スペースアクセラレータープログラム」(主催:STARTUP HOKKAIDO実行委員会)に採択された。
金型新聞 2024年4月10日
関連記事
顧客の生産立ち上げ支援 プレス金型やプラスチック金型などを手掛けるサンワ金型(愛知県安城市、0566・92・6150)は社内のトライセンターにある300tトライ用プレス機に材料送り装置を導入。ニーズが増えている小ロット試…
金型の売上高7・7%増 ニチダイ(京都府京田辺市、0774・62・3481)の2024年3月期の金型事業の売上高は、前年同期比7・7%増の51億1000万円だった。国内の主力ユーザー向けや海外向けが増加した。 精密部品事…
9月契約分から 生産能力上回る需要 大同特殊鋼は9月契約分から、全ての工具鋼製品で2~5%の値上げを実施する。今年1月契約分からも値上げを実施したが、それに続く2回目となる。 スクラップの高騰が続いていることに加え、自動…
300t大型プレスを導入 黒田精工は昨年12月、モータコア金型などを手掛ける長野工場(長野県池田町)を拡張し、300t大型高速プレス機を導入した。ボルスター寸法の左右長さが3・7mの大型機で、2・3mや2・7mの既設機よ…