今回の“コロナ禍”で見えてきたのは、変化の必要性だ。受注や生産活動が制限される中、デデジタル化やITツールの活用など以前から指摘されていた課題が改めて浮き彫りになった。都内のある金型メーカーは、「変革の契機となるのは間違…
関東製作所 渡邉社長インタビュー 【特集:営業ってどうする?】
デジタルマーケティングで見込客を獲得
近年は国内の金型市場が縮小しており、いかに新規開拓を行うかが大きな課題となっており、効率良く営業活動を展開するための仕組みやシステムの構築も求められる。年間の新規引き合い件数500件を超える関東製作所はデジタルマーケティングを取り入れ、新たな顧客開拓に乗り出した。同社の渡邉社長に今後の営業活動や人材について話を伺った。

金型メーカーの営業について。
これまで金型メーカーの営業活動は量産メーカーを訪問し金型を受注していたが、発注するタイミングでなければ注文がもらえず、新規開拓時もすでに発注先があったり、価格交渉など不効率な側面も多かった。そこで営業の仕事を細分化し、受注獲得までの工程で、見込客を見つけるまでをマーケティングが担当し、実受注につなげる活動を営業に分け、引き合いを得るための手段としてデジタルマーケティングに力を入れた。
どんな仕組みですか。
まずは展示会やセミナーで得た名刺をもとに、MAツールを活用したメルマガ配信(自動配信)、コーポレートサイト、ソリューションサイト、オウンドメディアなど様々なコンテンツを設け、ユーザーからのアクセスを促し、何に関心を示しているかなどニーズを掴んだ上で顧客とコンタクトを取る手法を採用した。
その効果は。
これまで新規開拓は数年に一度の確率だったが、現在は年間500件の新規引き合いが来ており、受注につながる確率は5%ほどだ。直近はSEO対策で上位検索されるようになり、月間セッション数は5万(ユーザーの訪問回数)と大手メーカーをはじめ、様々なユーザーから問合せが来るようになった。
デジタルマーケティングで重要なことは。
自分たちの強みを表現しないと効果は薄い。金型メーカーなら超精密加工や短納期などPRポイントがある。または、東北エリアで同じ強みを持つ金型メーカーがないなどエリア戦略も有り得る。
今後の取り組みは。
今年からCRMツール(顧客管理)を導入し、情報の一元化や生成AIで有力な見込客を見極め、自動でメルマガ配信など角度の高い顧客へのヒット率を高める。さらに、ソフトウェアを活用し、受注までの営業の工程をサポートする仕組み(見積もり依頼や問合せする日をソフトウェアが指示)も構築していく。
人材育成では。
最終的に受注につなげるのは人であり、専門技術が必要。当社では成形技術者や生産準備担当者を営業に抜擢した。現場の人は話下手も多いが、デジタルでサポートしながら、知識やノウハウが求められる部分に注力できる環境を整えることが重要だと思う。
金型新聞 2024年5月10日
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