金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

APRIL

20

新聞購読のお申込み

【特集:技能レス5大テーマ】4.磨きレス

新被膜やPCDでサブミクロン

仕上げや組付けなど金型の品質を決める領域には人の手は欠かせない。磨き工程もその一つ。しかし、磨きには時間や人手がかかることから、できるだけ機械加工で追い込み、磨きを減らしたいという声は多い。こうしたニーズを受け、「磨きレス」を可能にする技術が進化している。

磨きレスを実現するために欠かせない大きな要素は工作機械と切削工具。工作機械では、ナノクラスの制御が可能なマシンが多数登場。機械温度の補正を自動で行うことで常に最適な条件下で加工できる機能や、高速回転のスピンドルユニットによる鏡面加工システムなども開発されている。

また、鏡面性が求められるレンズ加工でも磨きレスは進化している。機械加工だけで、形状精度2μm、表面粗さ0・009μmクラスの加工まで可能になっている。

もう一つ磨きレスを実現する上で重要な要素が切削工具。中でも、コーティングや素材の進化は大きい。コーティング技術が進化したことで、仕上後の磨きがペーストのみで可能になったり、職人でなくても磨きができるレベルにまで面品位が向上したりするケースもある。

素材面では、磨きレスや鏡面加工を可能にするCBNやPCDの採用も増えている。PCD工具では、近年増加している高硬度材でサブミクロンレベルの表面粗さの仕上加工も可能になっている。

一方、磨きレスを実現にするには工具だけでは不十分で、ノウハウや工法の転換も欠かせない。荒加工から精密に加工することで、磨きや仕上を減らすなどトータルの加工時間短縮にもつながる。

微細や精密な部品が増える中で、金型に求められる精度は年々向上しており、磨きの精度も高くなっている。人手不足や技能者不足が懸念される中で、「磨きレス」を極めることも競争力の向上に重要な要素になっている。

金型新聞 2024年7月10日

関連記事

ニコン 金型補修・肉盛り溶接工程の自動化、金属3Dプリンタで微細な肉盛

ニコン(東京都品川区、德成旨亮社長、03・3773・1111)が、金属3Ⅾプリンタを活用した金型補修の自動化を提案している。これまでの金属3Ⅾプリンタでは難しかった微細な補修に対応可能。少子高齢化により深刻化する熟練技能…

Elimu It Support 業務棚卸を生成AIで負担軽減

膨大な情報収集・確認作業を短縮 自立支援型ITコンサルティングを手掛けるスタートアップ企業のElimu It Support(大阪市西淀川区、06・4400・0867)は中小製造業向けに業務棚卸、プロジェクト計画、ツール…

厳しい精度要求に対応
三井精機工業

5軸制御立形マシニングセンタ「Vertex55XⅢ」 三井精機工業の公式ホームページは、こちらから 現場の課題  付加価値の高い加工部品の仕上げ加工は、精度要求が厳しい。加工機には、機械本体の剛性向上に加え、主軸性能やク…

加工液から手荒れ守る
トリオ商事

保護クリームを販売  トリオ商事(愛知県瀬戸市、0561-83-6711)は皮膚に塗布することで角質層に目に見えない強力な保護膜(バリア)を作り、研削液や切削液による手肌の荒れを守る皮膚保護用クリーム「ハイテモール」を販…

日本電産マシンツール 金属3Dプリンタの中型機を開発

JIMTOFで初披露 日本電産マシンツールは、パウダDED方式を採用した金属3Dプリンタ「LAMDAシリーズ」に中型機「LAMDA500」を追加、9月1日から販売を開始した。 最大造形サイズは、航空・宇宙、自動車、建設機…

トピックス

関連サイト