金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

APRIL

26

新聞購読のお申込み

【特集:技能レス5大テーマ】4.磨きレス

新被膜やPCDでサブミクロン

仕上げや組付けなど金型の品質を決める領域には人の手は欠かせない。磨き工程もその一つ。しかし、磨きには時間や人手がかかることから、できるだけ機械加工で追い込み、磨きを減らしたいという声は多い。こうしたニーズを受け、「磨きレス」を可能にする技術が進化している。

磨きレスを実現するために欠かせない大きな要素は工作機械と切削工具。工作機械では、ナノクラスの制御が可能なマシンが多数登場。機械温度の補正を自動で行うことで常に最適な条件下で加工できる機能や、高速回転のスピンドルユニットによる鏡面加工システムなども開発されている。

また、鏡面性が求められるレンズ加工でも磨きレスは進化している。機械加工だけで、形状精度2μm、表面粗さ0・009μmクラスの加工まで可能になっている。

もう一つ磨きレスを実現する上で重要な要素が切削工具。中でも、コーティングや素材の進化は大きい。コーティング技術が進化したことで、仕上後の磨きがペーストのみで可能になったり、職人でなくても磨きができるレベルにまで面品位が向上したりするケースもある。

素材面では、磨きレスや鏡面加工を可能にするCBNやPCDの採用も増えている。PCD工具では、近年増加している高硬度材でサブミクロンレベルの表面粗さの仕上加工も可能になっている。

一方、磨きレスを実現にするには工具だけでは不十分で、ノウハウや工法の転換も欠かせない。荒加工から精密に加工することで、磨きや仕上を減らすなどトータルの加工時間短縮にもつながる。

微細や精密な部品が増える中で、金型に求められる精度は年々向上しており、磨きの精度も高くなっている。人手不足や技能者不足が懸念される中で、「磨きレス」を極めることも競争力の向上に重要な要素になっている。

金型新聞 2024年7月10日

関連記事

リヒト精工 ヘッドランプ金型向け窒化処理技術を開発

高い鏡面性を実現 熱処理から表面処理まで独自技術を持つリヒト精光(京都市南区、075-692-1122)はインターモールド2022大阪でエジソンハード処理(新ガス窒化処理法)の新技術を披露した。成形時のキズや摩耗の激しい…

深穴座ぐりを工程短縮
ダイジェット工業

タイラードリル3D・5Dタイプ ダイジェットの公式製品紹介は、こちらから 現場の課題  金型への3L/Dや5L/Dなど深穴の座ぐりで、効率良く高精度に加工できる工具が求められていた。 提案・効果  「3Dタイプ」と「5D…

JIMTOF総集編 PART1:カーボンニュートラル CO2排出量の削減につながる技術多数

JIMTOF2022で注目を集めたテーマの一つが、カーボンニュートラルや環境対応だ。工作機械メーカーを始め、多くの出展企業がCO2排出量の削減や環境負荷低減につながる製品や技術を紹介した。世界的にカーボンニュートラルが求…

【特集:新春金型座談会】広がる世界市場をどう開拓する(Part1)

日本の金型業界にとって外需の取り込みは重要課題。海外の金型事情に明るい元牧野フライス製作所の山本英彦氏は「今ほど日本の金型技術が求められている時はない」と指摘する。しかし、金型メーカーにとって海外展開は簡単ではない。そこ…

金型組立を省力化
ユーロテクノ

エアクッション金型組立台  ユーロテクノ(東京都杉並区、03・3391・1311)はこのほど、エアで金型を浮かして組み立てを簡単にする作業台「エアクッション金型組立台」を発売した。  オーストリア・モイスブルガー社製。可…

トピックス

関連サイト