高能率でコンパクト ナガセインテグレックスは、JIMTOF2022出展機の第1弾として、新世代高精度門型平面研削盤「SGX—126」を開発、7月1日から発売した。中型金型プレートや精密部品の加工に最適。価格は5200万円…
【特集:技能レス5大テーマ】4.磨きレス
新被膜やPCDでサブミクロン
仕上げや組付けなど金型の品質を決める領域には人の手は欠かせない。磨き工程もその一つ。しかし、磨きには時間や人手がかかることから、できるだけ機械加工で追い込み、磨きを減らしたいという声は多い。こうしたニーズを受け、「磨きレス」を可能にする技術が進化している。
磨きレスを実現するために欠かせない大きな要素は工作機械と切削工具。工作機械では、ナノクラスの制御が可能なマシンが多数登場。機械温度の補正を自動で行うことで常に最適な条件下で加工できる機能や、高速回転のスピンドルユニットによる鏡面加工システムなども開発されている。

また、鏡面性が求められるレンズ加工でも磨きレスは進化している。機械加工だけで、形状精度2μm、表面粗さ0・009μmクラスの加工まで可能になっている。
もう一つ磨きレスを実現する上で重要な要素が切削工具。中でも、コーティングや素材の進化は大きい。コーティング技術が進化したことで、仕上後の磨きがペーストのみで可能になったり、職人でなくても磨きができるレベルにまで面品位が向上したりするケースもある。
素材面では、磨きレスや鏡面加工を可能にするCBNやPCDの採用も増えている。PCD工具では、近年増加している高硬度材でサブミクロンレベルの表面粗さの仕上加工も可能になっている。

一方、磨きレスを実現にするには工具だけでは不十分で、ノウハウや工法の転換も欠かせない。荒加工から精密に加工することで、磨きや仕上を減らすなどトータルの加工時間短縮にもつながる。
微細や精密な部品が増える中で、金型に求められる精度は年々向上しており、磨きの精度も高くなっている。人手不足や技能者不足が懸念される中で、「磨きレス」を極めることも競争力の向上に重要な要素になっている。
金型新聞 2024年7月10日
関連記事
金型業界の祭典「インターモールド2025」が4月16~18日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催され、3日間で4万1461人が来場した。期間中は金型展(日本金型工業会)と金属プレス加工技術展(日本金属プレス工業協会)…
ソリッドラジアス ダイジェット工業(大阪市平野区、06-6791-6781)は、熱の発生を抑える低抵抗な刃先と強靭な高硬度材用新材種を採用した4枚刃のソリッドラジアスエンドミル「ハード1ラジアス」を発売した。 荒…
CAEを活用しているのは企業だけではない。岩手大学では、樹脂流動解析ソフト「3DTimon」(東レエンジニアリングDソリューションズ)を学生の教育で利用している。樹脂を流す際、最適なゲート位置などを自らの勘や経験から教え…
GENIO Solutions(神戸市東灘区、078-854-5524)は、RoborisSrl社製のAI搭載NCデータ最適化システム「Eureka Chronos」の販売を7月1日から開始した。 「Eureka C…


