金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MAY

28

新聞購読のお申込み

TMW、平和電機、TECMO WORKS 電力3割減のホットランナを開発

3社が共同開発

プラスチック金型メーカーのTMW(愛知県稲城市、立松宏樹社長)はこのほど、ヒーターメーカーらと共同で、消費電力を従来比で3割削減できるホットランナシステムを開発した。マニホールドの断熱や、カートリッジヒータの制御、特殊なノズルを採用することで実現した。まずはTMWの金型に採用していく計画で、2025年の販売開始を目指す。

消費電力を削減できるホットランナシステム「CN—HR」は、ヒーターメーカーの平和電機(愛知県一宮市、大澤考佳社長)、金型業向け経営・技術のコンサルタントのTECMO WORKS(三重県桑名市、俵菊生社長)の3社で共同開発した。

それを可能にした技術は大きく3つある。一つ目はマニホールドの放射熱を効率よく閉じ込めたこと。これまで断熱材で抑える方法はあったが、運用面で課題もあったため、ステンレス製のカバーを採用した。

独自開発したノズル部

もう一つがカートリッジヒータの最適制御。一本のカートリッジヒータを3つの部分ごとに最適に温度制御できるようにした。これにより、熱が必要な部分を高温にする一方、熱が蓄積される中央部は温度が高まるとスイッチを切れるようにした。最後が独自開発したノズル部。ヒータの発熱を効率よく伝えられるような特殊機構を採用した。

こうした技術により、従来に比べ、消費電力を3割削減することに成功した。さらに性能面でも、230℃まで高温にする試験では、昇温性能も温度の安定性も共に改善したという。

今回開発したホットランナは省エネ効果の高い仕様で比較的大型の金型に適している。一方、ノズルの温度を安定化させることを重視したタイプも同時に開発を進めており「そちらはガス発生の抑制につながると考えており、エンプラを使用する精密金型に提案していきたい」(俵社長)という。

現在は、TMWの大型金型で効果などを試しており、まずは同社の金型に採用していく計画だ。製品としての販売は25年頃の予定で、価格は「従来のホットランナより高くなるが、削減した電気使用量(価格)と相殺できる程度で検討している」(俵社長)という。

金型新聞 2024年9月10日

関連記事

七宝金型工業 ポーラス金型の検証開始

ダイカストの技術革新へ ダイカスト金型メーカーの七宝金型工業(愛知県津島市、0567-24-8787)は金属3Dプリンタ—を活用し、ポーラス金型(多孔質金型)の実用化に向け研究を進めている。金型内部から離型剤を染み出す構…

牧野フライス製作所 長い切りくずを分断する独自技術「GIブレーカ」開発

牧野フライス製作所はこのほど、穴加工などで発生する長い切りくずを分断できる独自技術「GIブレーカ」を開発し、販売を開始した。既存機への後付けが可能で、穴加工でのトラブルを防止し、生産性向上や環境負荷低減を提案する。 深い…

ユニオンツール HRC60以上の高硬度材加工用エンドミルを販売開始

ユニオンツールはこのほど、高硬度材加工用のロングネックボールエンドミル「HWLB」の販売を開始した。HRC60の高硬度材でも効率よく加工できる。 従来のHARDMAXコートに比べ、耐摩耗性の高いコーティング「HMWCOA…

OKK 金型の心出しを自動化

機械座標、カメラ、タッチセンサで OKK(兵庫県伊丹市、072-782-5121)は、マシニングセンタ(MC)の機械座標とTOFカメラ、タッチセンサを用い、金型などワークの心出し(基準点の測定)を自動化できるシステム「3…

レーザパンチングで金属箔に連続穴あけ ワイヤード【金型テクノラボ】

自動車の電動化などによって、金属箔、樹脂フィルムへの穴あけ加工のニーズが増している。今後、量産化を実現していくためには、より高速に加工できる技術が求められている。レーザ開発ベンチャー企業のワイヤードは、金型レスによる金属…

トピックス

関連サイト