金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MARCH

05

新聞購読のお申込み

木谷電器 木谷健一郎社長に聞く 要望ヒントに金型開発

端子や太陽光発電関連機器を手掛ける木谷電器(大阪府枚方市、072・855・1492)は、取引先の要望をヒントに新たなプレス金型の研究開発に取り組む。時代のニーズに応えるプレス技術を開発し、未来を拓く新しい事業に発展させたい考えだ。金型の研究開発に取り組む理由や今後の目標は。木谷健一郎社長に聞いた。

木谷健一郎社長

未来拓く新たな事業に

金型の研究開発に取り組む理由は。

新しい事業につながる技術や製品を開発するためです。当社が得意とするのは順送金型などによる精密高速プレス加工です。これは祖業である端子製造を源流とし進化してきたものです。そのコア技術こそが金型。これまでにない金型を開発し、当社の未来を切り拓く技術や製品を創りたいと思っています。

これまでに開発した金型は。

板厚10㎜の金属板を剪断面100%で打ち抜ける金型や、ベーナイト鋼を複雑な形状に加工できる金型です。これらは取引先の要望や時代のニーズをヒントに開発したものです。当社では毎年一つ研究対象の課題を設定して開発に取り組んでいます。

ベーナイト鋼を加工できるプレス金型

その成果は。

「剪断面100%の金型」は汎用プレス機でファインブランキングプレスよりも高速で加工でき、設備投資や生産コストを抑えられます。「ベーナイト鋼の金型」は、硬度が高く塑性変形の予測が立てにくいベーナイト鋼を成形加工できます。

これらを展示会に出品したところ新たな加工技術を求める企業から反響を頂きました。当社が得意とする端子や太陽光関連以外の分野の企業が多く、新たなビジネスへの発展を期待しています。

プレス加工したベーナイト鋼の製品

新たな事業創出に取り組むのはなぜですか。

次代の事業を今のうちに創りたいからです。主力の太陽光発電関連機器は、世界の再生可能エネルギー活用の動きを受け、今後も需要は増えていくでしょう。ただそれがいつまで続くかわからない。そこで新規事業の開発に挑戦し始めました。

しかし当社にはそのカギとなる金型をつくる技術が無かった。そこで10年前から社内用の金型の設計製作を始め、技術を少しずつ蓄積していきました。さらに6年前からは外販も手掛けるようになり、新たな金型の研究開発にもチャレンジし始めました。

今年度から(2024年10月~)滋賀工場を滋賀事業所に改めました。

滋賀では金型やプレス加工を手掛けています。事業所に改めたのは、生産拠点の一つという位置づけから、金型製作やプレスの事業運営を担う拠点へと成長させるためです。新たな金型を開発し、プレス加工の技術を磨き、将来につながる事業の芽を育んでいきたいと思っています。

金型新聞 2025年1月10日

関連記事

ツバメックス 多田羅晋由社長インタビュー【特集:金型メーカーのコト売り戦略】

昨今、顧客の課題解決につながるソリューションやサービスなどを提供する金型メーカーが増えている。なぜ、従来の金型づくりだけでなく、自社が保有する技術を生かしたソリューションや、AI・IoTを活用したサービスなどを提供するの…

ポートフォリオ拡大し、製造工程の全体最適を支援 鈴木渉氏(オートフォームジャパン社長)【この人に聞く】

オートフォームジャパン(東京都港区、03・6459・0881)はスイス・オートフォーム社の日本法人として2007年に設立された。シミュレーションソフトメーカーでは後発となる同社はプレス成形に特化し、圧倒的な計算速度を強み…

【ひと】明工精機代表取締役・北原収さん リーマン後に加工メーカーを立ち上げた

リーマン後に加工メーカーを立ち上げた  「日本一の賃加工屋を目指す」。リーマンショック後の2009年、世界的な不況の真っただ中に部品加工メーカーから独立。ダイセットやモールドベースなどを手掛ける明工精機を設立した。金融機…

この人に聞く2017<br>安田工業 安田 拓人社長

この人に聞く2017
安田工業 安田 拓人社長

微細加工の大型化に対応  工作機械の「マザーマシン」として世界で高い評価を得ている安田工業。近年、金型業界でもニーズが高まる微細加工向けとしてJIMTOF2016で「YMC650」を発表し微細加工分野の開拓に努めている。…

日進工具が展示会

後藤社長に聞く 見どころと狙い  12年ぶりに日進工具が精密微細加工に特化したプライベートショー「NSTOOLプライベートショー2020精密・微細加工技術展」。小径エンドミルはもとより、微細加工機、治具、そして切削加工ユ…

トピックス

関連サイト