8枚刃エンドミル MOLDINO(東京都墨田区、03-6890-5101)はこのほど、立壁/底面仕上げ用 8枚刃エンドミル「ER(S)8WB‐ATH」を発売した。金型の立壁・底面仕上げ加工の修正を削減し、加工の省人化を実…
MEISEI、協立化成 植物由来のプラ製品
プラスチック金型メーカーのMEISEI(旧名古屋精密金型、愛知県知多郡東浦町、0562・84・7600)は10月30日~11月1日の3日間、ポートメッセなごやで開催された「メッセナゴヤ2024」のサーキュラーエコノミーあいちブースで、プラスチック製の家庭用製品を手掛ける協立化成(愛知県あま市、052・444・3453)と共同で出展。植物由来のプラスチックで製作したタンブラーやコップ、器など食器類に加え、ペットボトルのキャップを再利用したキーホルダーを披露し、環境問題で取り上げられることが多いプラスチックの新たな可能性を示した。

MEISEIは昨年、『廃棄農作物×プラスチック』をテーマに、地元の名産であるブドウの中で廃棄される摘果ブドウと生分解性樹脂「PLA樹脂」を活用したタンブラーを製作するなどSDGsへの取り組みを強化。直近は日常で廃棄されるペットボトルのキャップに着目。キャップを破砕し、自社製の簡易射出成形機でキーホルダー作りに活用と、材料の再利用で新たな価値を生み出す。石油由来であるプラスチックは枯渇資源やマイクロプラスチックなどの環境問題に問われているが、渡邊祐子社長は「プラスチックは接着剤の役割があり、食物繊維と組み合わせた生分解性プラスチックであれば土に帰すことができ、キャップも再利用することで循環型社会につながる」と話し、新しい技術やアイデアで可能性は広がると説く。同社は工場でワークショップも開催。地域の子供たちや保護者にモノづくり体験を通じてプラスチックの良さを伝える。
こうした新たな可能性は様々な企業との連携へ広がりを見せる。キッチン雑貨やアイデア家庭用品を製造販売する協立化成は、顧客から生分解性プラスチックを活用した製品が作りたいと依頼されるものの、金型費が高価で実現に苦慮していた。そこで、MEISEIとコラボし、古い金型の入れ子だけを新品にするカセット金型方式を採用。金型費を抑えるだけでなく、倉庫に眠っていた金型の利活用で循環型社会に貢献できることを示す。宇佐美うつみCOOは「金型メーカーとコラボすることで知り得なかった金型の知識や解決方法が見つかる。古い金型をリユースできれば、ものづくりの中で、材料や金型も循環型社会の一翼を担える」と語る。ブースでは摘果ブドウほか、非食用の米由来であるバイオマスプラスチック(ライスレジン)を使ったコップや器、計量スプーンといった食器類を披露。プラスチックの未来に来場者も関心を寄せていた。
金型新聞 2025年1月10日
関連記事
ユニオンツールは高硬度材向けやCBNエンドミルの小径サイズを大幅に拡充する。焼入れ鋼などを高効率に加工できる「HMGCOAT」のシリーズや、CBNのエンドミルの小径サイズを増やす。 高硬度材に加工に適した、新開発のコ…
著者は研削加工中、研削砥石に曲げ振動が生じていることを発見した。この振動から生じる微小な音(本研究では曲げ振動音と呼ぶ)をマイクロフォンにより測定することで加工状態の良否を識別できる技術を開発。その結果、ドレッシングイン…
実用新案、ランニングコストを削減 冷間圧造工具メーカーの三豊機工(愛知県春日井市、0568-81-4111)は、ダイスケースをセパレートタイプにすることで実用新案を取得した。分割したケースをネジでつなぎ合わせることで、一…
ダイカストやプラスチック金型で金属3Dプリンタが採用されるケースが出始めてきた。造形条件の確立、レーザーの進化による高速造形など作業性の改善が背景にある。マルエージング鋼やSKD61相当材など金型に適した粉末材料が登場し…