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榛名モールド 金型、試作、量産に対応 【金型の底力】
人材育成で競争力強化
50tから1300tまでの大小さまざまなプラスチック金型を手掛ける榛名モールド。金型の設計製作から試作、量産までを自社で行い、一貫生産体制を実現している。2023年にプラスチックトレイやケースなどを手掛けるサーモテック(群馬県太田市)のグループ企業となった同社は現在、競争力を強化するために人材育成や現場改革に取り組む。
同社は2020年に事業承継を目的として工業用手袋メーカーと資本提携。22年にプラスチック成形メーカーを富岡工場として吸収合併し、量産成形事業を開始した。50~180tの射出成形機を設備し、小物成形品の量産まで対応できる体制を整えた。

23年にサーモテックが工業用手袋メーカーから事業を譲受し、現在の経営体制となった。サーモテックが手掛けるプラスチック製トレイやケースは榛名モールドの顧客である成形メーカーが製品を輸送する際に使用する。両社の顧客層が重複するため、営業面でのシナジー効果を見込み、資本提携の締結に至ったという。
榛名モールドの強みは金型の設計製作から試作、量産までの一貫生産が可能な対応力。金型工場には量産用成形機とは別に220~1300tの試作用成形機を設備し、即時トライが可能。顧客の要望に応じて金型の作り込みや調整などを行うことができる。

また、技術力も強み。同社の手掛ける金型は7~8割が自動車関連。特に要求精度や意匠性の高い内装部品が多くを占める。成形品の肉厚精度が厳しいエアバック関連部品の金型や、ナノレベルの面粗さが求められる塗装レスや薄膜塗装の成形品など、難度の高い金型の製造を可能としている。
一方、こうした金型は高度な技能を持った人材が不可欠。同社では目下、人材育成、技能伝承に注力する。ここ数年で若手人材の積極的な採用を進め、3年連続で新卒者を採用。数年前まで20代の従業員は1人だったが、現在は6人まで増加した。

生産現場では工場内を「ベテランゾーン」と「教育ゾーン」の2つに分けて、若手人材の教育を行う。「教育ゾーン」では若手とベテランがコンビを組み、教えながら仕事を進める。一方、「ベテランゾーン」では汎用機などを並べ、シニア人材が一人で金型づくりを完結できるようにしている。
現場を二分することで、シニア人材は金型づくりに専念でき、若手は迷ったらすぐにベテランに聞くことができるようになったという。「現場を分けたことによって、若手の教育を行いながら効率良く金型づくりができるようになった」(高橋成典工場長)。

また、従業員一人ひとりの保有技術・技能を可視化するためにスキルマップも作成した。このスキルマップは教育に生かすだけでなく、達成度によって昇給も行い、従業員のモチベーションアップにもつなげている。
今後は老朽化した設備を処分し、新規設備の導入に向けて準備を進めていく考え。新たな加工設備を導入し、現在海外に外注している工程を内製化し、コスト削減や納期短縮を図り、さらなる競争力強化につなげる。「顧客の安心感や満足度を上げるための取り組みを進め、当社に仕事を頼んでよかったと思ってもらえるような金型メーカーを目指したい」(渋谷悟志常務)。
会社概要
- 本社: 群馬県高崎市箕郷町柏木沢2023
- 電話: 027・371・5811
- 代表者: 渋谷直樹氏
- 創立: 1969年
- 従業員: 66人
- 事業内容: プラスチック金型の設計製作、射出成形品の試作、量産など。
金型新聞 2025年3月10日
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