ガイド〜位置決めをユニット化 ユーロテクノ(東京都杉並区、03-3391-1311)はこのほど、アガトン社(スイス)の射出成形金型用ローラーガイドピン「AGS」を発売した。ガイドから位置決めまでを一つのユニットで行うこと…
新明和工業 成膜&研磨で金型を長寿命化
最短2時間で研磨
多結晶ダイヤモンドのコーティング装置を手掛ける新明和工業(兵庫県宝塚市、0798・54・2156)は、コーティング後の研磨技術の開発にも注力している。これまで時間がかかっていた鏡面仕上げを最短2時間でできる。小型の超硬合金の金型への適用を想定する。成膜装置と研磨技術の両方を提供し、金型分野へ販路拡大を目指す。
同社が提供するダイヤモンドコーティング装置では、多結晶ダイヤモンドを金型に均一に成膜できる。ただコーティング後は表面が粗くなるため研磨して滑らかにする必要があるが、従来の研磨方法では鏡面になるまで3日ほどかかっていたという。そこで同社は薬液中で電気分解を利用して研磨する独自手法を開発(特許取得済)。最短2時間での鏡面仕上げを実現した。

メカトロ本部技術部の岡本浩一部長は「当社の研磨は曲面部分も磨きやすく、金型の細かい箇所も上手く磨ける」と話す。
ダイヤモンドコ―ティングは電池など小型部品を作るための超硬合金の金型への適用を想定する。研磨技術だけの提供はせず、装置購入時に希望がある場合はセットで供給する形だ。
金型にDLCコーティングを被膜する場合、超硬合金に限らず水素フリーのDLCコーティングを行うケースが多く、コーティング後も表面が滑らかなので研磨する必要がなかった。ダイヤモンドコーティングの場合、研磨は必要だが耐久性が15倍以上になるので金型の長寿命化や交換頻度の低減につながり、コスト削減や業務効率化を実現できる。
現在ダイヤモンドコ―ティングは大きな金型に対応できないため、今後はアルミ缶サイズなど大きめの金型にも対応させていく方針だ。研磨の精度向上や時間短縮などコスト低減にも力を入れる。「コーティングが対応可能な金型は限定されているが、当社にはテスト装置もあるので導入検討時にはぜひとも相談してほしい」。(岡本浩一部長)。
金型新聞Web限定
関連記事
加工条件を最適化 三菱重工グループの三菱重工工作機械(滋賀県栗東市、077・553・7700)はこのほど、金属3Dプリンタに関する新技術を開発したと発表した。自動で最適な造形条件を最適化できるほか、チャンバー不要で大型…
熱間材の新技術 熱間材に関連する新たな技術開発が進んでいる。ホットスタンプやダイカストのように、過酷な条件での成形が増えているためだ。材料では、高温な金型を効率よく冷やすために、高い熱伝導性や靭性を持った新素材が登場。ま…
大型機中心に年20台 牧野フライス製作所は、大型加工機を中心にレトロフィットやオーバーホール事業を強化する。年間で最大20台程度対応できる体制を整え、今年度内には同事業の売上高を3~5億円を目指す。 子会社の牧野技術サー…
レーザで熱処理や肉盛りも オークマは、高速・高精度・高面品位加工を実現する5面加工門形マシニングセンタ 「MCR‐S(Super)」(写真)を開発し注目を集めている。自動車用プレス金型加工において、高い形状精度と加工面品…