金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JULY

17

新聞購読のお申込み

ナカムラマジック、アモルファス合金を使ったステータコアを量産できる金型開発

外径Φ100mmのステータコアを一体加工、連続生産100万ショットを実現

プレス金型から加工までを手掛けるナカムラマジック(長野県上伊那郡、0265・79・3880)は、アモルファス(非晶質)合金を使用した外径Φ100mmのステータコアを一体加工で量産できる金型を開発。硬度約900HV、板厚25μmで、連続生産100万ショットを実現した。

アモルファス合金は鉄損が少なく高効率のため、モーターの性能向上に貢献するが、非常に硬く、プレス加工での量産が難しい。電磁鋼板と比較し材料が薄いため、10倍程度多く打ち抜く必要があり、高いクリアランス精度も要求される。

「当社が持つ独自の『刃物の仕上げ方法』により、丸や四角などの単純形状でなく、異形状でも1~2μm単位で均一なクリアランスを実現できた」(荒井和人取締役)。また、刃物の仕上げ方法は金型の耐久性向上にも寄与しているという。

同社は中小企業庁の成長型中小企業等研究開発支援事業(Go‐Tech事業)を活用し、今回の技術を開発。大阪大学、名古屋工業大学、長野県産業振興機構、長野県工業技術総合センター、プロテリアル、林工業所と連携し実現に至った。

「以前からアモルファス合金を手掛けていたが、10mm角サイズまでしか対応できず、ショット数も50~60万回が限度だった。外径Φ100mmのサイズで100万ショット打ち抜けるようになったのは大きな成果だ。今回開発した金型は自動車への採用を目指しているが、ドローンなどの高速回転が求められる領域にも展開できると考えている。更には、モーター市場全体も視野に入れている」(荒井取締役)。

開発の背景について荒井取締役は「今回開発したモーターの性能を向上するステータコアや独自工法で製造した高効率のヒートシンクなど、CO2削減、省エネルギー等、環境へ配慮した製品開発に注力しており、その一環として取り組んだ」と話す。

今後について「仕事が決まれば膨大な量を打ち抜く必要があるため、技術指導を含む金型提供、ライセンス契約などの事業展開を考えている。技術面では、積層した材料の打ち抜きや、さらに大きいサイズへの対応を進めたい」(荒井取締役)。

金型しんぶん2025年9月10日号

関連記事

最大1tまで搬送
昭和飛行機工業

金型向けの 電動アシスト台車  昭和飛行機工業(東京都昭島市、042-541-2111)はこのほど、最大重量1tまでの金型搬送に適した電動アシスト台車「LUXST Safer(ラクスト セーファー)」を発売した。保守メン…

山一ハガネ 独占販売の冷間ダイス鋼「YSTG11」がJIS認証取得

標準材料で普及目指す 老舗特殊鋼商社である山一ハガネ(名古屋市緑区、052・624・2555)が独占販売する中国の江天工工具新材料股份有限公司(TG社)製の冷間ダイス鋼「YSTG11」がJIS G 4404 SKD11の…

三和 湿気の劣化から金型守る

吸湿力最大化でカビ・サビ防ぐ 三和(神戸市兵庫区、078・681・0338)は、吸湿剤「EX–DRY」の提案を通じ、金型の適切な管理方法を訴求している。従来主流のシリカゲル製品と比べ、約7倍の吸湿量(同社調べ)を持つ点が…

深絞りの生産性向上
マツダ

高精度超硬パンチ マツダの公式製品紹介・お問い合わせは、こちらから 現場の課題  電池や自動車部品をはじめとして深絞りの成形が増えているが、トータルコストの低減のためには金型の長寿命化が必要となっている。 提案・効果  …

三洋技研 ワンチャックで穴と形状加工【特集:尖った技術を使いこなせ】

工程集約で短納期化 自動車や家電、住宅設備向け精密プラスチック金型を手掛ける三洋技研(名古屋市西区)は1987年に設立し、顧客の開発案件から金型設計・製作、トライ(30~150t)までの体制を確立。熱可塑性樹脂から熱硬化…

トピックス

関連サイト