シンコー精機はアイシングループのアルミダイカスト金型メーカー。型締め力500~800tの金型を得意とし、エンジン部品関連のほか、近年は電動化部品関連の金型などを手掛ける。加工現場ではこれまでの放電加工を中心とした金型づく…
日本精機、ベトナムに工場新設
大型のダイカスト金型増産
ダイカスト金型メーカーの日本精機(名古屋市守山区、052・736・0611)はベトナム・ハノイ市近郊に金型工場を新設する。型締め力で2500tクラスのダイカスト金型を製造する計画で、2026年末の稼働を目指す。将来は試作用の鋳造機を導入するほか、金属3Dプリンタによる金型部品の製作も視野に入れる。日系自動車部品メーカーなどに加え、現地の新興自動車メーカーなどの需要を開拓し、将来はアジアの中核拠点として拡大する考えだ。

日本精機の子会社で金属3Dプリンタの部品を製造するツーリングイノベーション(TI)が「ツーリングイノベーションベトナム」を設立する。資本金は1億円で、TIや日本精機などが出資した。社長には日本精機の松原雅人常務が就く。
ハノイ市近郊のフンイエン省に約1万㎡の土地を確保し、3000㎡の土地に金型工場を新設する(写真)。土地取得と合わせて、大型のマシニングセンタなど約6億円を投資した。現地スタッフを中心に20人程度でスタートする。新工場では1200tのダイカスト金型の製造から始め、2500tの大型の金型が作れるようにする。ハイブリッド向けのエンジン関連の金型のほか、電動車向けのダイカスト金型を製造する。
数年後の第二期工事では、試作用の鋳造機を導入する計画。型のトライ修正などのロスを減らすため、試作品をセットで提供できる体制を構築する。また、将来は日本で手掛ける金属3Dプリンタによる金型の入れ子部品の制作も視野に入れている。
顧客ターゲットはベトナムに進出している日系自動車部品メーカーや現地の新興自動車メーカーだ。松原常務によると「ベトナムでは鍛造、鋳造、ダイカスト鋳造で登録されている企業数が3000社もある。既存顧客の日系ダイカスターや部品メーカーだけでも15社は進出している」という。現地企業では新興自動車メーカー「ビンファスト」が電気自動車を中心に急成長しており、こうした企業の需要も開拓する。
日本精機では、グループ企業で金型部品を手掛けるダイナモがベトナム南部のホーチミンに工場を持ち、650tまでの中型のダイカスト金型を製作している。北部のハノイに工場を設けることで、「大型はTI、中型はダイナモで製作することで、ベトナム全土の需要をカバーできる」(松原常務)という。
将来はベトナムだけでなく、タイ、インドなどアジアの中核金型製造拠点にする考え。松原常務は「日本国内の市場だけでは成長が難しい。旺盛な海外需要を取り込む拠点にしたい」としている。
金型しんぶん2026年1月10日号
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