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狭山金型製作所 新3K(きれい、かっこいい、感動)の工場【特集:かっこいい工場】

付加価値を生む工場づくり、デザイン面から魅力伝える

映画「となりのトトロ」のモデルの一つと言われる埼玉県西部に位置する狭山丘陵。その一角に精密プラスチック金型メーカー・狭山金型製作所の工場はある。入り口には大きな桜が植えられ、モデルルームのような佇まいは金型を作っているとは思えない工場だ。

25年前に同地に移転を決めた大場治会長は「採用のために、従来の3K(きつい、汚い、危険)ではなく『新3K(きれい、かっこいい、感動)』の工場を作りたかった」と話す。コンセプトは「社員が働きやすいこと」、「ショールーム機能」、「子どもに誇れる現場」の3つだ。

立地にこだわった工場外観

社員の働きやすさを高めるため、随所に工夫を凝らした。その一つがロビー。大場会長自ら空間コンセプトを考え、家具などを選択した。「金型は金属なので、木材など温かみのある素材で作りたかった」。打ち合わせだけでなく、社員がゆったりと親睦を図れるスペースを確保した。

ロビーや工場にこだわったのはショールームの機能を持たせるためだ。「金型メーカーは製品をアピールしづらい。一方で、受注時には工場を見てもらうことが多い。ならば一目で『精密なものづくりをしている』という印象を与えたかった」。その狙いは的中。「ロビーに入った瞬間に、発注を決めて下さった顧客は数社ではない」という。

木を多用した落ち着いたロビー

地域の中学や高校と連携し、工場見学の学生を受け入れる活動を積極的に展開。「金型づくりの面白さは小学生や中学生にこそ伝えなければ業界の未来はない。学生が来ることで社員の張り合いにもなっている」とし、子どもに誇れる工場づくりを実現している。

医療向けなど精密部品向け金型が強み

当然、最優先にこだわったのが精密工場としての機能だ。まずは立地。建屋に面する道路は大型トラックが入れない狭さで、道路の突き当りに位置する。「ミクロン単位のものづくりは外部の振動を受けない工場にする必要がある。ただ、基礎工事にコストがかかる。ならば立地自体を振動受けないものにすればいい」と考えた。また、傾斜地にあったため、工場部は全て半地下にした。「振動の影響を極力減らすとともに、温度環境は24℃±1℃に設定している」。

今後は成形事業の拡大を検討中だ。「成形工場を作るにしても全く同じコンセプトで作りたい。この工場から、経営理念にある『世界の幸せづくりに貢献する』仕事を続けていきたい」。

会社概要

  • 本社:埼玉県入間市宮寺756-4
  • 電話:04・2934・7683
  • 代表者:大場総一郎社長
  • 創業:1964年
  • 従業員:30人
  • 事業内容:精密プラスチック金型の設計製造、量産成形など。

金型しんぶん2026年3月10日号

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