プロテリアル(東京都江東区)は今年、日立金属から社名を変更し、新たな歴史に向けて再出発した。4月には金属材料と機能部材の2事業本部から特殊鋼、電線、自動車部品など9事業部に移行し、組織体制を強化。意思決定の迅速化など組織…
【ひと】池上金型工業市場開発室・石川 雅也さん
プラモデル事業をプロデュースした

前職は旅行代理店の添乗員。ものづくりとは無縁の出身だが、持ち前のフットワークの軽さを生かし、近未来型お手伝いロボットのプラモデル「カデンナ」をプロデュースした。
プラモデル参入のきっかけは、計測のために購入した3Dスキャナーの有効活用。池上正信社長から「他にスキャナーを生かせる事業はないか」という命を受け、奔走した。紆余曲折の上たどり着いたのは、スキャナーとは直接関係のないプラモデルの製作だった。
ある造形作家のオリジナルデザインだったカデンナを著作権契約し、3Dモデル化。設計技術者などの協力で金型を製作し、社内にある施策成形機でプラモデルキットに仕上げた。
このフットワークの軽さや調整力は「添乗員として年間100日も海外を飛び回った」という経
験も大きい。もっとも自身も「新しいことに挑戦することが楽しいし、苦にならない」という。
参入して感じたのが、趣味に生きる人の「熱量の高さ」だ。「日々の生活を節約してでも、フィギアを買いたいという人の熱はすごい」。うれしいのは「こうした購入者から直接『ありがとう』と言われること」だという。
今はプラモデル事業を軌道に乗せるための実証中。しかし、すでにビジネスベースに乗せるだけでなく既存事業とのシナジーも描いているという。
金型新聞 2021年11月10日
関連記事
障害者を技術訓練 ±1ミクロンの要望に応える 手掛ける領域「何でも」 経済産業省の統計によると、2013年の金型メーカーの事業所は15年前に比べ、6割強の8000社程度にまで減っている。金型の供給力低下も問題だが、それ以…
自動車のボデー部品や排気系部品など手掛けるフタバ産業は1470MPa超ハイテン材の冷間プレス部品の量産を確立、今年1月に発売した新型プリウスに採用された。先代プリウスはホットスタンプを用いた部品を採用していたが、冷間プレ…
国際競争に負けない型づくり 冷間鍛造金型メーカーの東京鋲螺工機(埼玉県新座市、048・478・5081)はこの10年間で、売上規模を倍増させた。リーマンショック後の急激な落ち込みから、超硬合金の直彫り加工技術の開発や顧…
「SAIMS247」の推進役、藤木孝弘専務はその目的の一つに「次の50年を担う人材の育成」があるという。自らの体験を振り返りつつ、思いを語ってもらった。 金型の魅力をもっと社員に知って欲しい SAIMS247のもう一つの…


