自動化と人材育成—。自動車産業に関わらず、あらゆる製造現場において共通の課題となっている。人手不足は深刻化しており、課題解消に自動化、省力化は欠かせない。いかに若手に技能を伝承していくかも喫緊の課題となっている。一方で、…
牧野フライス製作所 大型加工機のレトロフィットを強化
大型機中心に年20台

牧野フライス製作所は、大型加工機を中心にレトロフィットやオーバーホール事業を強化する。年間で最大20台程度対応できる体制を整え、今年度内には同事業の売上高を3~5億円を目指す。
子会社の牧野技術サービスが担当する。自社工場だけで迅速に対応するのは難しいため、協力工場など国内に10か所のスペースを確保。年間10台から20台程度のレトロフィットやオーバーホールを手掛ける体制を整えた。
対象とするのは大型加工機が中心。1980年代以降に販売した立形マシニングセンタ(MC)「Fシリーズ」、横形MC「Hシリーズ」、大型の型彫り放電加工機「EDNC85」以上の機種(写真)などを想定している。
大型機が中心なのは顧客の要望が強く、またメリットも大きいためだ。過去の機械を最新機に置き換えると、「設置面積が広くなったり、高価格になったりすることがある」(牧野技術サービスの西野正専務)。このためレトロフィットやオーバーホールをして欲しいという声が増えていたという。
実際に「新機種だと数千万円以上する機械も、新たな機能を加えるレトロフィットでも半値以下ぐらいで、従来機と同等以上の精度や性能の向上が可能になる」(西野専務)また、放電加工機ではその効果がより大きく、「電源を変えるだけで、精度や速度が上がるだけでなく、電気代も大幅に安くなる」という。そうしたカーボンニュートラルやSDGsの観点からも、積極的に同事業を広げる考えだ。
金型新聞 2022年6月9日
関連記事
大物金型向けを強化 牧野フライス製作所は中・大物金型向けの製品の品ぞろえを拡充する。2月24日、大型の5軸制御立形マシニングセンタ(MC)と、大型NC放電加工機を同時に発売した。インパネやバックパネルなど自動車の意匠性…
自動車の電動化などによって、金属箔、樹脂フィルムへの穴あけ加工のニーズが増している。今後、量産化を実現していくためには、より高速に加工できる技術が求められている。レーザ開発ベンチャー企業のワイヤードは、金型レスによる金属…
4月1日から7月30日まで 日本各地の中小製造業28社も出展 加工技術など紹介動画ほか、工場見学LIVEや補助金セミナーも実施 生産管理システムなどを手掛けるテクノア(岐阜県岐阜市)は同社初主催となるオンライン展示会『…
検査画像品質が向上 NKワークス(東京都千代田区、03-3864-5411)はこのほど、ベーカー・ヒューズ社(旧GEセンシング&インスペクション・テクノロジーズ社、米)の工業用内視鏡「Mentor Visual …