加工効率高める金型を設計 歯ブラシのプラスチック金型を手掛ける武林製作所(大阪府八尾市、072・998・1207)の金型設計技術者・千田雄一さんが、2023年の「八尾ものづくり達人」に選ばれた。金型の加工効率や品質を高め…
3Dプリンタ活用を支援する研究開発拠点を開設 酒井仁史氏(NTTデータザムテクノロジーズCTO)【この人に聞く】
独EOS社の金属3Dプリンタの日本代理店を務めるNTTデータ ザムテクノロジーズ(XAM)。昨夏に、大阪市内に金属3Dプリンタ15台のほか、多様な検査装置を備えた「デジタルマニファクチャリングセンター(DMC)」を開設した。設計から造形までのプロセスや材料開発、品質保証までを支援し、3Dプリンタの活用のインキュベーションとしての機能を担う。「共創の場にしたい」という、酒井仁史CTOにDMC開設の狙いや導入の課題やAMの金型での現状などを聞いた。
さかい・ひとし
1978年生まれ、大阪府出身。ホンダ テクニカル カレッジ卒。2006年NTTデータ エンジニアリングシステムズ入社、20年AM事業部がNTTデータ NTT ザムテクノロジーズとして分社化、CTOに就任。

DMC開設の狙いは。
お客様と金属3Dプリンタの用途開発を広げる「共創の場」。お客様がどんな課題を持ち、何を造形したいか。それらを細かくお聞きし、プロセス開発や保証はどうすべきかなどを共に考え、最適解を提供する。プリンタを活用するための理解を深めて頂かないと広がっていかないからだ。
設備は。
3Dプリンタは金属15台、樹脂3台のほか、ラティス構造の設計や解析を利用した設計ができるエンジニアリングソフトなどをそろえた。プリンタでは、造形物の保証は欠かせないため、Ⅹ線を始め、多様な検査装置をそろえた。これも大きな特徴だと思う。これだけ多くのプリンタや検査装置があるので、必要なら受託加工も請け負う。
金型への適用の現在地をどう見るか。
様々な技術が進化し、自由な冷却水管の造形が可能になり、金型の冷却における課題の大半はクリアできる。今後はより高い冷却効果が必要なダイカスト型での需要がもっと広がるとみている。
課題はコスト。装置も材料も高く、導入は簡単ではない。また金型自体の保証が難しく、現時点では、専業メーカーの導入は中々難しいと思う。
コストを下げるには。
金型は表層部に切削加工が入るので、そこまで細かい設計は必要ない。しかし、逆に切削を入れづらい、冷却部は精度よく設計する必要がある。そうした使い分けでコストを下げることも一つ。
また、EOSはレーザーを4本搭載した「M400」という大型装置を発表した。単純に造形速度は4倍になる。レーザーの形状を最適化する技術なども登場し、高速化が進んでいるので、造形コストは下がっていく。
金型でもっと広がるか。
コストや保証の問題から、簡単ではないが、いずれ必要になる技術だと思う。ただ、導入前に技術、経営の両面から事業評価をしっかりしたほうがいい。DMCではそのサポートができるので、最大限活用して欲しい。
我々のビジョンは「AMをものづくりの当たり前にすること」。もっと、正しく、安く、造形ができ、金属3Dプリンタを当たり前の技術にできるようにサポートしていきたい。
金型新聞 2023年1月10日
関連記事
キヤノンモールドが発足したのが2007年。前身のイガリモールドとキヤノンの金型部門で伝承されてきた技能や最新技術など互いの得意分野の融合を図ってきた。「新しい価値を生み出す金型メーカーを目指したい」と語る、昨年4月に同…
三井ハイテック モータ金型技術部 モータ金型組立グループ 特任技師 首藤公徳さん(62) 電気自動車や家電に不可欠なモーター。そのコアは鉄の板を打ち抜き、作られる。精密で複雑な形状のコアはパンチやダイが絶妙なクリアランス…
ITやセンシング技術を駆使した「金型のスマート化」が進んでいる。温度や圧力など様々なセンサを金型に取り付け、インターネットに接続することで、金型の状態がいつでもどこでも把握できるようになるほか、取得したこれらのデータを…
EV化への対応加速 まつい・だいすけ1975年生まれ。大阪府出身。2000年龍谷大学国際学部卒。1999年同社入社(在学中にアルバイト入社)、2009年取締役製造部長、21年代表取締役に就任。座右の銘は「意志あるところに…


