金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JULY

02

新聞購読のお申込み

金型の設計請負サービス
ニッタモールド

 ニッタモールド(滋賀県甲賀市、0748・86・8615)は、定額料金でプラスチック金型の設計を請け負うサービスを始めた。人件費が安く優れた技能者のいるタイ工場で図面を設計し、低価格、短納期で供給する。高齢化などによる金型メーカーの設計者不足を支援する。

 利用者は製品図面を提出し、ニッタモールドは利用者と打ち合わせし、それに当てはまる金額を定額表から見積もりを提出する。契約が成立したらニッタモールドはその内容を基に下図を作り、利用者の希望と擦り合わせて調整し、図面を設計。2次元図面、パーツリスト、3次元データなどを、依頼を受けてから1~2週間後に提供する。

 設計料金は、スライドの数や型締め圧、パーティングラインの仕様などの組み合わせによって予め72通りの値段を設定。例えばスライド1個、変則パーティングライン、型締め圧5~100t、コールドランナで12万8千円。一般的な金型設計会社に依頼するより約30~40%安いという。

 同社は1990年、金型の設計で創業。その後、成形品の量産や金型制作にも事業を広げ、2010年にタイに金型設計製作と成形品量産の工場を新設した。利用者から依頼を受けた図面は、タイ工場で経験のある現地の技能者が設計し、日本人の責任者が仕上げる。

 労働人口の減少や高齢化などにより金型メーカーや金型設計会社で近年、設計者不足が課題となっている。ニッタモールドは、金型図面を定額で依頼し、短納期で届くサービスで日本の金型メーカーの競争力底上げを支援する考え。このサービスの問い合わせは大阪営業所(大阪市中央区、06・6766・4642)。

金型しんぶん 2019年8月10日

関連記事

ブラザー工業 バリ取り専用マシンを発売

ダイカスト市場へ参入 小型マシニングセンタで有名なブラザー工業は新たにダイカスト素材のバリ取りに特化した専用マシン「デバリングセンター SPEEDIO DG‐1」を発売し、11月14日から開催された「j‐dec2024(…

【金型テクノラボ】日型工業 熱変位抑える高機能金型によるゆがみの抑制

鋳造で使われるシェル中子型は280℃前後まで金属を加熱して成形するため、熱の影響を大きく受ける。これまで鋳造の世界では、この熱による変形が大きな課題で、成形不良の要因となってきた。高機能な断熱材を活用することなどで、熱を…

ユニオンツール 超硬や硬脆材の荒加工向け多刃仕様エンドミルを発売

ユニオンツールはこのほど、ダイヤモンドコーティングを採用した、多刃仕様のロングネックラジアスエンドミル「UDCRRS」を発売した。自動車やコネクタ関連で増えている超硬合金の荒加工に適している。 独自開発のUDCダイヤモン…

キタムラ機械 開発拠点を新設

5Gで機械を遠隔制御 NTTドコモと共同開発 キタムラ機械(富山県高岡市、北村彰浩社長、0766-63-1100)はこのほど、NTTドコモと共同で、第5世代通信(5G)を活用し、遠隔で自動運転ができる工作機械を共同で開発…

成形不良を出さない生産システムの確立
岐阜大学 王志剛副学長に聞く、スマート金型開発の行方

 岐阜大学が2018年に3カ年の研究開発である「スマート金型開発拠点事業」を始めた。労働人口減少時代を想定し、従来にはない高効率な生産システムの確立を目指し、金型を使った量産システムの不良率ゼロを目標に掲げる。同事業は文…

トピックス

関連サイト