付加価値生み差別化 金型メーカーのなかで、測定を重視する動きが広がっている。かつては「生産に貢献しないもの」とされてきた測定だが、測定技術の進歩によって品質の安定化や、生産性の向上など活用の領域が広がりつつあるからだ。…
収益改善へアクセル 金型生産、回復へ
金型業界にも明るさが戻ってきた。経済産業省の統計によると2014年1―9月の生産実績は2622億円と7・6%増加した。自動車業界がけん引役となったほか、円安によって一部の金型では国内回帰する動きも追い風となった。回復したとはいえ、リーマンショック前の7割の水準でしかない。しかしながら、この数年の厳しい事業環境が、淘汰や再編を加速させ、需給ギャップも改善しつつある。収益性も改善傾向にあり「あと一歩」(ある金型メーカー)のところまで来ている。
1-9月は前年比7.6%増
経済産業省の機械統計によると、2014年1―9月の生産実績は2622億円と対前年同期比で7・6%増加した。型別でみると、鍛造型が213億円(同12・6%増)プレス型1030億円(同10・6%増)、プラスチック型は915億円(同9・1%増)、ダイカスト型は249億円(同4・6%増)と続く。
鍛造型はリーマン前に
けん引役となっているのはやはり自動車業界だ。「全ての仕事を受けることができないほど」(大型プレス金型メーカー)や「明らかに見積もりの件数も増え、稼働率も改善している」(内装部品を手掛けるプラ型メーカー)。また、自動車メーカーのネットシェイプ化が進んでおり、鍛造型はリーマン前の水準を超えるほどだ。さらに一部では、国内回帰の声も聞こえてくる。「日本で作りたいので、社内稟議を通すためにこの金額で受けて欲しい。後々価格は見直すと言われた」(あるプラ型メーカー)という。
供給減に対し需要増
このように、回復傾向にあった2014年の金型業界だが、リーマンショック前と比べるとまだ7割強の水準でしかない。だが景況感の改善が感じられるのは淘汰や再編が進み、需給ギャップが改善しつつあるからだ。工業統計によると、2007年は1万社強あった事業所数が、12年は8300社にまで減少した。つまり、5年の間で2割の事業者の減少する一方、3割弱市場が小さくなったことになる。また、提携や子会社化など業界内の再編も加速した。
そんななかで、多くの金型メーカーは「工程や設計の見直し」、「外注の内製化」、「工具費など消耗品の見直し」(本紙11月号アンケートから)など、徹底的にコスト構造を見直し、収益の改善を進めている。
利益出るまでもう一歩
自らもリストラを進め、収益の改善に注力してきた金型メーカーの経営者は「価格もピーク時には至らないが少し戻りつつある。しかし、胸を張って利益が出る水準にはあと一歩のところまで来ている」と現状を見る。潮目は変わりつつある。
金型新聞 平成26年(2014年)12月10日号
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