金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

OCTOBER

24

新聞購読のお申込み

TMW、平和電機、TECMO WORKS 電力3割減のホットランナを開発

3社が共同開発

プラスチック金型メーカーのTMW(愛知県稲城市、立松宏樹社長)はこのほど、ヒーターメーカーらと共同で、消費電力を従来比で3割削減できるホットランナシステムを開発した。マニホールドの断熱や、カートリッジヒータの制御、特殊なノズルを採用することで実現した。まずはTMWの金型に採用していく計画で、2025年の販売開始を目指す。

消費電力を削減できるホットランナシステム「CN—HR」は、ヒーターメーカーの平和電機(愛知県一宮市、大澤考佳社長)、金型業向け経営・技術のコンサルタントのTECMO WORKS(三重県桑名市、俵菊生社長)の3社で共同開発した。

それを可能にした技術は大きく3つある。一つ目はマニホールドの放射熱を効率よく閉じ込めたこと。これまで断熱材で抑える方法はあったが、運用面で課題もあったため、ステンレス製のカバーを採用した。

独自開発したノズル部

もう一つがカートリッジヒータの最適制御。一本のカートリッジヒータを3つの部分ごとに最適に温度制御できるようにした。これにより、熱が必要な部分を高温にする一方、熱が蓄積される中央部は温度が高まるとスイッチを切れるようにした。最後が独自開発したノズル部。ヒータの発熱を効率よく伝えられるような特殊機構を採用した。

こうした技術により、従来に比べ、消費電力を3割削減することに成功した。さらに性能面でも、230℃まで高温にする試験では、昇温性能も温度の安定性も共に改善したという。

今回開発したホットランナは省エネ効果の高い仕様で比較的大型の金型に適している。一方、ノズルの温度を安定化させることを重視したタイプも同時に開発を進めており「そちらはガス発生の抑制につながると考えており、エンプラを使用する精密金型に提案していきたい」(俵社長)という。

現在は、TMWの大型金型で効果などを試しており、まずは同社の金型に採用していく計画だ。製品としての販売は25年頃の予定で、価格は「従来のホットランナより高くなるが、削減した電気使用量(価格)と相殺できる程度で検討している」(俵社長)という。

金型新聞 2024年9月10日

関連記事

エムエスパートナーズ 電源不要、無線で金型管理

ショット数、温度、位置情報を把握 輸入商社のエムエスパートナーズ(東京都中央区、090・8889・1428)は、ITOFROM社(韓国)の電源不要な金型専用無線デジタルカウンター「ShotLine(ショットライン)」の販…

気泡を高速衝突させ、金型を表面改質【金型テクノラボ】

水中に発生させた気泡(キャビテーション)を金属に高速で衝突させるとそれが崩壊するときの衝撃力でピーニング効果が得られる。ウォータージェットピーニングと呼ぶこの技術はこれまで構造物の強度向上などに用いられてきた。しかし金型…

牧野フライス製作所 中大型金型向け立形5軸

形状部と側面部を1台で 牧野フライス製作所はこのほど、自動車部品などの中大型金型向けの5軸立形マシニングセンタ「D2」を発売した。独自の構造を採用し、金型の形状部と横形MCで行っていた冷却穴など側面部の加工が1台ででき、…

【特集:技能レス5大テーマ】4.磨きレス

新被膜やPCDでサブミクロン 仕上げや組付けなど金型の品質を決める領域には人の手は欠かせない。磨き工程もその一つ。しかし、磨きには時間や人手がかかることから、できるだけ機械加工で追い込み、磨きを減らしたいという声は多い。…

ゲスタンプ 多様なホットスタンプ技術を披露

レーザー工程削減する新技術 スペインに本社を置く自動車部品サプライヤーのゲスタンプは、パシフィコ横浜で5月に開催された「人とくるまのテクノロジー展2026」で多様なホットスタンプ技術を披露した。 同社は、ホットスタンプの…

トピックス

関連サイト