金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

NOVEMBER

02

新聞購読のお申込み

武林製作所 千田氏がなにわの名工、山中氏が八尾ものづくり達人

加工効率高める金型設計

歯ブラシのプラスチック金型を手掛ける武林製作所(大阪府八尾市、072・998・1207)の技術者、千田雄一氏と山中慎也氏はそれぞれ2024年の「なにわの名工」(大阪府)と「八尾ものづくり達人」に選ばれた。金型設計と金型仕上げの高度な技術が認められた。

金型設計でなにわの名工を受賞した千田氏は、製品の形状や金型材の特性、加工方法などを考慮し加工効率や品質が高まる設計ができる。長年の経験とノウハウで設計ソフトの特長を最も生かせるように使いこなす。「金型設計標準書」も作り、それらの高度な技術を後進に伝承している。

バリ解消する金型仕上げ

金型仕上げで八尾ものづくり達人を受賞した山中氏は、バリの原因を突き止め、また鏡面磨きの技能を持つ。バリ発生の傾向について研究した知識を活かし、バリを抑える対策を導き微修正する。鏡面磨きは砥石を使って磨き上げ金型の合わせ面を5μmの面粗さで仕上げる。

受賞について千田氏は、「気持ちが引き締まる思い。これからますます精進して金型設計のレベルアップに励みたい」。山中氏は、「バリへの対策や鏡面磨きなど身につけた技能や知識は自らのためだけでなく社内で共有し技能の伝承、技術力の向上につなげていきたい」。

なにわの名工は大阪府内の優秀なものづくり技能者(35歳以上)に、八尾ものづくり達人は八尾市内の優れた技能者(同一職種に15年以上従事し35歳以上)に贈られる。今回の受賞で同社のなにわの名工は計4人(前工場長・山口勝彦氏、現工場長・角谷秀利氏、千田氏、山中氏)、八尾ものづくり達人は計4人(同)となった。

金型新聞 2025年3月10日

関連記事

テクノア 初のオンライン展『中小ものづくり技術展』を開催中

4月1日から7月30日まで 日本各地の中小製造業28社も出展 加工技術など紹介動画ほか、工場見学LIVEや補助金セミナーも実施  生産管理システムなどを手掛けるテクノア(岐阜県岐阜市)は同社初主催となるオンライン展示会『…

東亜成型 自社製品『マッスルジョッキ』が大阪市ふるさと納税返礼品に認定

自社ECサイトで販売中 自動車シートなどウレタン発泡用金型やアルミ鋳造を手掛ける東亜成型(大阪市西淀川区、06・6474・5688)は自社製品であるグリルプレート『グリルQ』に続き、『マッスルジョッキ』が大阪市のふるさと…

ヤマト技研 設備投資、加工技術力を向上し、新規分野の加工ニーズに対応【Innovation〜革新に挑む〜vol.7】

プレス用金型の設計・製作を中心に事業を展開するヤマト技研。近年は金型のメンテナンスや部品加工なども手掛け、事業領域を拡大する。新規分野のニーズに対応するため、プレス成型解析や、同時5軸マシニングセンタ(MC)、5面門型M…

キャステック 部品の破損原因を無償で解析 【金型応援隊】

ダイカスト金型部品メーカーのキャステックは折れたピンなどの破損原因を無償で解析するサービスを強化している。解析にとどまらず、改善策まで提案するのが特長だ。 サービスの開始は2006年。マイクロスコープや硬さ計など多様な検…

黒田精工 モータコア金型の生産強化【金型の底力】

2025年までに2.5倍に 黒田精工は昨年12月、モータコア金型などを手掛ける長野工場(長野県池田町)を拡張した。新たに設立した工場棟には300t大型高速プレス機や磁石の樹脂固着システムなどを導入。電気自動車(EV)市場…

トピックス

関連サイト