プレス金型や量産を手掛ける伊藤製作所(三重県四日市市、059-364-7111)は伊藤竜平氏が代表取締役社長に就任し、伊藤澄夫社長は代表権のある会長に就いた。 伊藤竜平氏は1976年生まれ、三重県出身。99年に同社へ入社…
リョービ ギガキャスト試作始動
リョービは3月17日、菊川工場(静岡県菊川市)に導入した6500tのダイカストマシンを稼働させた。まずはギガキャスト向けの試作をメインに請け負い、砂鋳物から試作までを自動車メーカーらに提案する。金型工場も併設。当初は仕上や調整などがメインだが、ユーザー動向を見ながら、26年をめどに金型の製作も開始する。試作や金型、材料や性能試験までトータルでサポートできるのが特長で、すでに国内の自動車メーカーから引き合いもあるという。

最適な金型や設計支援
菊川工場に新設した建屋で稼働を開始した。建屋は延べ床面積3608㎡で、UBEマシナリーの6500tの型締力を持つダイカストマシン「UB6500iV2」を導入した。100t/50tなど大型クレーンを2基設置。成形後の製品を検査するために、X線、バリ取りロボットなど検査装置も導入するなど、建屋も含めて、投資額は約50億円に上る。
まずは社内でさまざまなデータ検証用にリアアンダーボディの試作から開始し、その後自動車メーカーから試作を請け請け負う。将来は量産も視野に入れているという。

金型工場も併設し、大型加工設備を導入。大型のマシニングセンタ(MC)や型彫放電加工機、門型MCを設置した。
今回、金型はホルダも入れ子も中国から調達し、仕上や調整などを同工場で行った。しかし、今後はユーザーの動向を見ながら、26年をめどにギガ向けの金型を国内でも製作する計画だ。
同社によれば、顧客の開発段階に応じて、金型のあり方は大きく変わるという。例えば「少量でいいので早く安く作りたい」という場合。分割する入れ子の数を減らし、入れ子を大きくすることで、コストも納期も抑えられるという。現状では、入れ子の重量が制限を超えた場合、国内では熱処理が難しく、海外で調達し、国内で加工を行う。
一方、量産を意識した段階であれば、入れ子を多数に分割して、金型性能を高めるニーズに対応する。この場合だと金型コストは高くなるが、入れ子サイズが小さくなり国内の既存設備での対応が可能になる。自動車メーカーらの要望に応じて最適な金型から試作品まで提供する。
今回の工場はギガキャストの試作や金型だけにとどまらないのも特長。専任部署を設け、材料試験や設計支援、技術者の派遣なども行う。開発段階から立ち上げまでを一貫してサポートする。17日に開いた竣工式で、浦上彰社長は「ダイカストの新たなニーズを切り拓いていきたい」と述べた。
金型新聞 2025年4月10日
関連記事
外販&メンテ市場へ金型の技術力強化に 「以前から外販を求める声はあったが、初めて熱硬化性樹脂金型の外販を始めた」と話すのは、明石プラスチック工業の生水口高志社長。特長である熱可塑性と熱硬化性両方の金型製作ができ…
硬質クロムめっきなどを手掛けるオテックは、オリジナルのめっき開発に注力している。自社製品の「テフ・ロック」はクロムめっきとPTFE樹脂を複合させためっき。「摩耗しにくく、優れた離型性が長持続するため、樹脂成型やゴム成型の…
日研工作所(大阪府大東市)は、関西電力(大阪府大阪市)との共同事業として、同社本社工場(敷地面積:55,000㎡)に、太陽光パネル容量1.920MW(メガワット)の大規模な自家消費型太陽光発電設備を導入する。年間自家消費…
車減産の影響も増収増益 フィルタは計画上回る ニチダイの2021年4—12月期連結決算は、売上高が97億4800万円(前年同期比26.1%増)、営業利益が2億8800万円、経常利益が2億9800万円となった。 半導体不足…


