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大垣精工 大型加工機と熟練の技【特集:大型化する金型への対応技術】
「自動車に使用される駆動用モータコアの大型化や高精度化が強まり、金型メーカーには加工から組立まで熟練した技能が求められている」とは大垣精工の松尾幸雄社長。順送精密プレス金型及び加工で知られる同社は、モータコア金型の需要を取り込むため、大型ジグボーラーをはじめ、大型の研削盤やワイヤ放電加工機などの設備を導入。トライ用の大型プレス機(加圧能力:300t、ボルスター:2700㎜)も加え、金型設計・製作からトライまで一貫生産体制を構築した。

直近、引き合いが増えているのは需要拡大が見込まれるEV向けの車載駆動用モータコア金型だ。直径200㎜モータコアの金型は全長3m超えと大型に加え、製品に対する直角度・平面度・平行度など幾何公差も厳しい。松尾社長は「一般的なモータコアに比べ10倍難しく、精度もミクロン台が求められる」。そのため、導入した加工機は熱変位を補正する機能があり、培った超精密金型のノウハウと融合させることで加工から組立まで高い精度と品質を実現。「設備力で要求精度の90%は対応できるが、残りの10%は熟練技能による感性が必要」とし、試作段階から量産金型と同等精度で仕上げるという。
また、需要増が見込まれる駆動用モータコアの金型は大型化だけでなく、いかに生産性向上を図るかが課題だという。「歩留まり改善や生産性向上を図るため、多数個取りで2列や3列のレイアウト工程のニーズが高まっており、さらに厳しい精度と3~4m級の大型化への対応力が必要になってきた」とし、多数の熟練技能者による超精密技術を活かし、難問の課題解決に取り組んでいる。

モータコアの生産にはいくつかの方法があるが、同社は独自の型内接着積層技術(特許取得済)を開発したほか、材料の歩留まりを大幅に向上させ、省資源を実現する『分割打抜きと交互転積によるモータコア製造技術』で第39回素形材産業技術賞『素形材センター会長賞』を受賞するなど、モータコア関連技術の開発を強化。松尾社長は「モータコアの市況は落ち着ているが、自動車のEV化でエンジン部品が減少すると無視できない市場。自動車メーカーなど様々な企業も参入しており、試作・開発の動きも堅調で量産型まで受注できるよう新規開拓を進める」。
会社概要
- 本 社:岐阜県大垣市浅西3-92-1
- 電 話:0584・89・5811
- 代 表 者:松尾幸雄社長
- 創 業:1968年
- 従業員数:245人
- 事業内容:電機・電子機器用精密順送金型・超硬順送金型など設計・製作。
金型しんぶん2025年5月10日号
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