金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

OCTOBER

16

新聞購読のお申込み

牧野フライス製作所 人の作業やミス減らす、各種データを一元管理【特集:金型づくりを自動化する】

金型加工支援システム

「人が介在する作業をどう効率化するか」—。牧野フライス製作所は工具やワーク、加工情報などのデータを自動でつなぎ、一元管理することで、人による作業を減らす提案を強化している。

加工間で発生するデータの準備時間も不要に

加工の自動化は進化する一方、人の作業の効率化は遅れていることが多い。例えば、加工や工具情報データが分散保管されていることでデータを「探す」作業が発生する。金型の高度化に伴い、加工プロセスが複雑化し、さまざまな「入力」作業も増え、人的ミスも発生しやすくなっている。

金型加工支援システム「マイクロセルエキスパート」は、こうした課題を解決するために、工場内に分散する各種データを一元管理できる。パソコンと同社の工作機械や、ツールプリセッタなどをLANケーブルでつなぎ、必要なデータ同士を紐づけることで、人的ミスの削減や人の作業を効率化できる。

例えば、ツールプリセッタで計測した工具情報と加工プログラムの情報を自動で紐づける。これにより、工具の選択ミスや加工プログラムとのマッチングミスを無くすことができる。「立形マシ二ングセンタの主軸トラブルの7割はこうしたミス。このトラブルを減らせる」(FAシステム開発部の柏原弘和ゼネラルマネージャ)。

加工間で発生するデータ準備時間の短縮も可能だ。A、Bと異なる加工を連続で行う場合。加工間にプログラムなどの情報をセットする作業が発生する。しかし、同ソフトを使えば、プログラムや工具情報がそろっていれば、データの準備時間が不要になる。

こうした機能により、ミスやデータ準備時間を削減することで、「あるユーザーでは非稼働時間を30%以上削減させたこともある」という。

 同ソフトの開発は20年以上前。これまでも作業者に操作性の向上や、さまざまな機能のアップデートを進めてきた。しかし、モバイル対応や人手不足に対応できる機能なども含めた新たなバージョンも開発中だという。「機械加工の自動化や性能アップはこれからも当然進める。しかし、こうした加工全体で自動化や効率化を進めるツールの開発も強化していきたい」(柏原ゼネラルマネージャ)。

金型しんぶん 2025年6月10日号 

関連記事

ゼネテック 設備の稼働状況を遠隔監視

「工場診断パック」も  ゼネテック(東京都新宿区、03-3357-3044)はこのほど、工場設備の稼働モニタリングシステム「GCモニター」を発売した。新旧問わずどんなメーカーの機械設備でも簡単にIoT化が図れ、遠隔地から…

浜松工業技術支援センター SUS系粉末で金型造形

静岡県工業技術研究所浜松工業技術支援センター(浜松市浜名区)は、ステンレス系粉末を用いたプラスチック用金型の造形技術を開発した。これまで3Dプリンタでの造形が難しいとされていたSUS420J2系金型材料に相当する粉末で残…

厳しい精度要求に対応
三井精機工業

5軸制御立形マシニングセンタ「Vertex55XⅢ」 三井精機工業の公式ホームページは、こちらから 現場の課題  付加価値の高い加工部品の仕上げ加工は、精度要求が厳しい。加工機には、機械本体の剛性向上に加え、主軸性能やク…

カナック 樹脂金型向け新処理

1.3〜1.6倍の表面硬さ 窒化処理などを手掛けるカナック(静岡県藤枝市、054-644-7988)はこのほど、低クロム鋼向け新処理「EVOLK(エボルク)」を発売した。既存処理に比べ、表面硬さが1.3~1.6倍ほど向上…

設計自由度高めた3D造形技術 大陽日酸【金型テクノラボ】

金属3Dプリンタが試作造形や最終製品にとどまらず、金型づくりでの採用も進んでいる。活用が広がる一方、多くのプリンタで課題とされるのが、オーバーハング部を支えるサポート部への対応と、熱効率を最大化するための大口径化だ。本稿…

トピックス

関連サイト