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協和精機製作所 小暮 朋夫 社長

最小R0.1mmの加工技術

ナノ技術追求したレンズ金型

協和精機製作所 技術

 「誰でも出来る金型ではなく、誰にも出来ない金型を目指したい」と話すのは小暮朋夫社長。ナノ加工技術を追求し、自動車用ヘッドランプのリフレクターに磨きレスの鏡面加工を実現した。

1968年に創業し、9000型以上の実績を持つプラスチック金型メーカー。ハイサイクル成形金型やヒート&クール金型、フィルムインサート金型やインモールド金型の加飾成形用金型を得意とし、「困ったというお客様から声をかけてもらうことが多い」と難題の解決や顧客と新しい技術開発など精力的に行う。2013年には『蒸気加熱ダブルキャビティシステム』という成形サイクルを大幅に短縮する技術で、兵庫県の経営革新計画に承認されるほか、中国(子会社)など海外にも展開する。

その中で最も力を入れるのがナノレベルの加工技術だ。総額1億円を投じ、特殊な微細精密加工機の導入と機械設置場所に恒温室と床補強を施し、ダイヤモンド工具を用いて最小R0.1㎜の加工技術を確立。リフレクターほか、厚肉レンズや導光棒も製造する。「ナノレベルの世界で金型を作れる企業は少ない」と小暮社長も胸を張る。今年も微細加工機を導入し、生産性向上を図る予定だ。

同社は顧客満足を重視する。PDCAサイクルにF(アフターフォロー)を追加した緊急時を含む24時間のサポート体制と3Dプリンターを使った試作品の提案などサービス面も強化し、2018年をメドに売上高8億円を目指す。

 

マニュアル作り技術見える化

 「職人は必要だけれども、当社ではナノ加工であろうと、誰でも出来る体制を構築している」。
同社は技術の標準化、マニュアル化を進めている。例えば、3次元設計された金型部品を標準化し、いくつもの加工データを蓄積させていくことで、金型の構造に合わせた部品の選択を可能にし、誰もが加工できるようマニュアルを作り上げた。「1人の技術者しか持っていないオンリーワン技術では技術の継承は難しい」と話すように、技術の見える化を図ることで、技術継承しやすい体制を構築。それにより、「ナノ加工機もフォーマットを作り、誰でも加工できるようになった」。

一方で、経験を積んだ金型職人の重要性も説く。「金型作りの最終工程は手仕上げで、金型に魂を吹き込むところ」と、長年の経験による技能が最終的に高品質な金型へと昇華させる。「この世界は場数が重要」と説き、経験を踏むことが技能を上げる手段であるとした。

それを踏まえ、同社は現場を重要視している。社員は現場を経験した後、適正によって設計者や営業などに配属される。「現場ありきといえば、大げさ過ぎる」と小暮社長は言うが、金型がどのような構造で、どのような部品が使われているのかを知ることが大切であり、顧客に技術提案する基本となる。これまで培った金型の実績と加工技術を活かし、「常に変化し続ける世の中のニーズに応え、信頼されるベストパートナーを目指す」と意気込みを語る。

 

会社メモ

小暮 朋夫社長
小暮 朋夫社長

代表者=小暮 朋夫社長
本社住所=兵庫県伊丹市森本8-85
第2工場=大阪府豊中市利倉東1-16-7
海外工場=中国工場(江蘇省昆山市)
電話=072・784・0109
URL=http://www.kyouwaseiki.co.jp/
創業=1968年
従業員数=35人
事業内容=プラスチック成型用金型、その他の精密金型の設計・製造
主な設備=微細精密加工機iQ300(牧野フライス製作所)、立形マシニングセンタGF8、V77(牧野フライス製作所)、NC放電加工機(ソディック)、ワイヤーカット放電加工機(ソディック)、平面研削盤(日興機械、黒田精工)、3Dプリンター(Stratasys社)、3次元CAD/CAM(日本ユニシス、グラフィックプロダクツ、NTTデータエンジニアリング、セスクワ、牧野フライス製作所)など。

 

金型新聞 平成28年(2016年)10月10日号

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