3回にわたり、日本金型工業厚生年金基金の制度移行の概要や、基金の課題をみてきた。様々な課題を解決すべく、有期年金化したり報酬比例としたりするなど、企業の負担を増やさず、支給期間を選べる柔軟な制度に変更する予定だ。では、…
日本発条がササヤマと資本提携する理由【ササヤマ challenge!Next50】
自動車のシートなどを手掛ける日本発条は2015年、ササヤマと資本提携した。日本発条にとって技術連携のパートナーであるササヤマはどんな存在なのか。魅力、期待すること、今後取り組みたいことは。シート生産部の岡井広行氏と安田雅俊氏に聞いた。


ハイテン材のプレス加工技術を蓄積し、フィードバック
岡井 提携のきっかけは当時計画していた海外戦略。世界の自動車工場にシートを供給するため米、中、インドなどに生産拠点を新設。そのため金型も調達する必要がありました。しかしそれまで調達していた韓国からだと輸送コストがかかってしまう。
安田 白羽の矢を立てたのがササヤマでした。ハイテン材用プレス金型を手掛け、シート部品の経験と実績、生産力を兼ね備える。世界戦略をともに歩むパートナーとして第三者割当増資でササヤマの株式(全株式の14・96%)を取得したのです。
岡井 世界戦略はその後、自動車業界の急変により縮小。資本提携は当初の目的と異なってしまいました。しかしその後も技術連携を続けることにより大きな成果が出ています。その一つがハイテン材のプレス加工技術の向上と蓄積です。
安田 ハイテン材は引張強度が高く、プレス加工した後スプリングバックが起こるため思い通りに加工するのが難しい。資本提携するまで当社は、検収を終えた金型を使い、問題があれば修理するだけで、不具合を根本的に解決する金型や塑性加工の知識が十分ではありませんでした。
しかし技術連携で当社の生産技術の若手技術者がササヤマの本社工場で金型のトライ工程などに立ち会ううちに少しずつ知識が身につきました。今ではその知識をフィードバックし生産活動の改善や製品設計の改良に活かしています。こうした活動で製作リードタイムを短縮し高騰を続ける型費のコスト抑制にも共に取り組んでいきたいと考えています。
自動車は燃費性能を高めるためこれからも部品の軽量化は進むでしょう。その中でシートは軽く、薄く、そして強度の高い材料の加工が求められる。そうした技術課題にチャレンジするうえでササヤマは唯一無二のパートナーです。
金型新聞 2023年4月10日
関連記事
産業用高圧ポンプや高圧クーラントユニットの製造、販売を手掛けるトクピ製作所は、超高圧クーラントユニットの製造に注力している。 「HIPRECO」は、最大30Mpaの水圧で刃先からクーラント液を噴射。切屑を細かく分断、排出…
粉末冶金金型メーカーの小林工業(秋田県由利本荘市)は、今年の6月に社長を交代。新社長として、佐藤正樹氏が就任した。佐藤社長に今の意気込みや注力していくこと、今後の目標などを聞いた。 ―これまでの経歴を教えてください 代表…
「金型メーカーが情報管理をするのは、自社の知的財産を守るためと顧客情報を守るための2つの意味で重要だ」と話すのは、飲料や化粧品などのプラスチック金型を手掛ける打田製作所の打田尚道社長。同社は15年ほど前に社内で情報シス…
非接触工具位置測定器「ダイナゼロビジョン」 切削加工をトータルでサポートする大昭和精機。注目は、高速回転中の工具長や工具径、振れを測定するのが「ダイナゼロビジョン」だ。「ダイナゼロチャック」と組み合わせて使用すると、動的…


