いかにトライ数を減らすか ―アルミ材用金型に取り組んだきっかけは。 「1988年にホンダのNSXに関わったのがきっかけ。オールアルミボディを採用した自動車で、当社では一部の金型を手掛け、量産はほぼ全てのアルミ部品の生産…
日本発条がササヤマと資本提携する理由【ササヤマ challenge!Next50】
自動車のシートなどを手掛ける日本発条は2015年、ササヤマと資本提携した。日本発条にとって技術連携のパートナーであるササヤマはどんな存在なのか。魅力、期待すること、今後取り組みたいことは。シート生産部の岡井広行氏と安田雅俊氏に聞いた。


ハイテン材のプレス加工技術を蓄積し、フィードバック
岡井 提携のきっかけは当時計画していた海外戦略。世界の自動車工場にシートを供給するため米、中、インドなどに生産拠点を新設。そのため金型も調達する必要がありました。しかしそれまで調達していた韓国からだと輸送コストがかかってしまう。
安田 白羽の矢を立てたのがササヤマでした。ハイテン材用プレス金型を手掛け、シート部品の経験と実績、生産力を兼ね備える。世界戦略をともに歩むパートナーとして第三者割当増資でササヤマの株式(全株式の14・96%)を取得したのです。
岡井 世界戦略はその後、自動車業界の急変により縮小。資本提携は当初の目的と異なってしまいました。しかしその後も技術連携を続けることにより大きな成果が出ています。その一つがハイテン材のプレス加工技術の向上と蓄積です。
安田 ハイテン材は引張強度が高く、プレス加工した後スプリングバックが起こるため思い通りに加工するのが難しい。資本提携するまで当社は、検収を終えた金型を使い、問題があれば修理するだけで、不具合を根本的に解決する金型や塑性加工の知識が十分ではありませんでした。
しかし技術連携で当社の生産技術の若手技術者がササヤマの本社工場で金型のトライ工程などに立ち会ううちに少しずつ知識が身につきました。今ではその知識をフィードバックし生産活動の改善や製品設計の改良に活かしています。こうした活動で製作リードタイムを短縮し高騰を続ける型費のコスト抑制にも共に取り組んでいきたいと考えています。
自動車は燃費性能を高めるためこれからも部品の軽量化は進むでしょう。その中でシートは軽く、薄く、そして強度の高い材料の加工が求められる。そうした技術課題にチャレンジするうえでササヤマは唯一無二のパートナーです。
金型新聞 2023年4月10日
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